世の中、株主総会のシーズンです。東京証券取引所の集計では、上場1341社の42%にあたる718社が6月27日に開催、以下、26日292社(17.1%)、25日260社(15.2%)、21日201社(11.8%)の順で、6月最後の営業日の28日は前日の100分の1のわずか7社(0.4%)ということです。
昔は株主総会を「シャンシャン」でいかに早く終わらせるかが企業の担当者の出世に響いたと言われた時代もあり、総会屋などの力を分散させるべく、暗黙の申し合わせで月末のある日に集中させたんだそうです。1995年に集中率は約96.2%にまで高まりました。バブル崩壊で、バブル期の不始末が批判を浴び、追及されるのが嫌だったんでしょうか。さすがに、株主重視の流れで99年に集中率は90%を下回り、あとは右肩下がりでほぼ低下の一途。2008年には50%を割りました(東証のホームページ「http://www.tse.or.jp/listing/sokai/shuchu/b7gje600000059q3-att/b7gje60000007s5o.pdf」参照)。
さて、総会の重要な任務が経営体制の構築、つまり経営陣の選出ですね。というわけで、この季節、新社長誕生ラッシュでもあるわけですが、就任の祝いといえば、なんてったって胡蝶蘭。パレスサイドビル内の企業にも写真のような花が今年も何鉢も運び込まれたようです。
なぜ胡蝶蘭なんでしょうか。花言葉は、白が「清純」、ピンクは「愛」。色に関係ない共通の花言葉は「幸せが飛んでくる」なんですって。なるほど! 祝いごとに持ってこいですね。
他にも、いいこと盛りだくさん。まずは「高級」。取引先の社長就任祝いの胡蝶蘭の相場は2万円くらいから、高いものでは5万円程度もあるそうで、いいお値段です。もっといえば、花の値段って、高級なら高級なりに、大衆的ならそれなりに、値段があってなきがごとしというところもあるじゃありませんか。それで、なんとなく贈りやすいんじゃないかな~。
このほか、
・アレンジメントや花束よりも長持ちして、事務所にしばらく飾ってもらえる
・匂いがほとんどないので場所を選ばない
なども、贈り物に向いている理由のようです。
原産地はフィリピン、台湾、インドネシアなどで、春から秋にかけて開花時期で、日本では温室の中の温度調整で開花時期を人為的に操作して、一年中出荷できるようにしています。その苦労は大変なものだそうで、温度管理、水分管理、植え替えと細かい手入れが必要で、元気で新鮮な花を送り出すだけでなく、いかに長持ちさせるかも生産者の腕の見せ所だそうです。
小生も胡蝶蘭を貰えるような立場になってみたいものです!(う~ん、無理か ´_ゝ`)