パレスサイドビルを出て江戸城(皇居)・平川門から東御苑へ行くと、そろそろいろいろな花が咲き始めています。
今回は、その中から「ロウバイ」をご紹介します。
場所は二の丸雑木林の一角、二の丸休憩所西側です。平川門から梅林坂下を抜けて中之門へ向かう途中の左側、白鳥濠の向かいの二の丸雑木林の端っこで、「皇居正門石橋旧飾電燈」が建っているところです=写真㊧。
黄色いのがソシンロウバイ=写真㊤、白っぽいのがロウバイ=写真㊨㊦=です。遠目ではそうでもないんですが、アップはちょっときついでしょうか。正月まで暖かくて一気に咲き、とくにロウバイの方は盛りを過ぎちゃったようです。
ロウバイは漢字では蝋梅と書きます。クスノキ目・ロウバイ科・ロウバイ属に属する広葉の落葉低木の一つで、花の咲く時期は早生種で12月頃、晩生種では2月頃。半透明で鈍いツヤのある香り高い花がやや下を向いて咲きます。花の色は種によって濃淡の幅があり、かなり濃い黄色から、白っぽいものまでいろいろ、花びらの形も丸っこいものや細いものなど様々です。原産地は中国で、「臘梅(ラーメイ)」と呼ばれます。花びらが蝋細工のようだから、とか、臘月(ろうげつ=旧暦12月)に咲くから、その名になったと言われ、これを日本語読みしてこの名がつついたそうです。日本には江戸時代に入ってきたといい、「唐の国(中国)から来た」として唐梅(カラウメ)と呼ばれることも。「梅」の仲間では、もちろんありませんが、梅に似ているからそう呼ばれるといいます。似てるかな~?????????????????????????
晩冬、つまり小寒(今年は1月6日)ごろから立春の前日(節分、今年は2月3日)ごろまでの間の季語とされています。確かに、この時期としては、結構目立つ花と言えそうです。
ソシンロウバイはロウバイの園芸品種。ロウバイは内部の花弁が暗紫色ですが、ソシンロウバイは花全体が透き通るような黄一色で、花びらが丸っこくて香が強いのが特長。漢字で「素心蝋梅」と書きます。ネットでいろいろけんさくしたところ、「茎にスポンジ状の白い芯があることが『素心』の名前の由来」とか、「花弁(萼)、花芯まで同じ色の花を、中国ではソシン(素心)と呼ぶことに由来している」とか、「本来は複数色になる花色が単色になった品種のこと」といった説明がありました。どれが正解なんでしょうか。