7日は気温低めですが、8日はまた28度まで上がるとか。晴れた秋の日とはいえ、秋晴れというには暑すぎて湿度も高い日がまだまだ多いですね。
宮内庁ホームページの「皇居東御苑花だより(http://www.kunaicho.go.jp/event/hanadayori/hanadayori-top.html)」に「苑内各所では真っ赤なヒガンバナが咲き始めました。諏訪の茶屋周辺と同心番所周辺ではシロバナマンジュシャゲも咲いています」(9月27日時点情報)と書かれていたので、早速、先週見に行ってきました。(10月4日時点では別の花の紹介に記述が変わっています)
ヒガンバナ(彼岸花)またはマンジュシャゲ(曼珠沙華)、白いのはシロバナヒガンバナとも言います。
パレスサイドビル東玄関を出て、内堀通りを渡って平川門から東御苑へ。道なりに左カーブを進んで、右手に梅林坂が見える位置まで来ると、左側の植え込みに赤いヒガンバナが何輪も咲いています=写真㊦。でも、通路からちょっと離れていてよく見えないのが残念。
そのまま通路を進み、右側の汐見坂の登り口、白鳥濠の手前右側の植え込みは、間近にヒガンバナを見られます=一番上の写真。(ちなみに工事のため汐見坂は通行止)
さらに、左に折れて二の丸庭園に向かうと、左側の諏訪の茶屋の前に赤いヒガンバナに交じって白い花も写真㊦。通路から10メートル以上あるので、望遠レンズがないと、写真は苦しいですね。暑さでくたびれて、ここで引き返しました。
ヒガンバナはヒガンバナ科の多年草で、学名はLycoris radiate。中国から渡来したものが広がったといわれ、人里に近いところに群生し、高さ30~50センチの花茎に赤色の花びら6枚、そり返っているのが特徴です。
シロバナヒガンバナは学名Lycoris albiflora。白というより、ちょっと黄色みがかっているように見えます。ヒガンバナが突然変異で白くなったわけではなく、コマンジュシャゲ(Lycoris radiata var. pumila)と、黄色い花をつけるショウキズイセン(鍾馗水仙)が自然界で交雑してできた雑種だそうです。
学名の「Lycoris」はギリシャ神話の海の女神「リコリス」で、花の美しさを称えて名づけられたのでしょう。なお、茎にリコリンという猛毒を含んでいます。美しいものにはトゲがあるのです。
和名はもちろん、彼岸のころ花が咲くのでつけられましたが、関東では今年は長梅雨の後に猛暑が続いたため、開花が例年より2週間ほど遅れたところが多いようで、500万本のヒガンバナで有名な巾着田曼珠沙華公園(埼玉県日高市)の「曼珠沙華まつり」は9月いっぱいに終わる予定だったのが10月にずれ込み、やっとピークを越えたところとか。地球温暖化ガ進むと、「彼岸花」の名前も変えなければならなくなるのでしょうか。
東御苑も開花は例年より2週間ほど遅れているようですので、まだ見られるというわけです。ただ、何年か前の写真と比べると、暑さのせいでしょうか、花にどことなく元気がない感じがします。気のせいかな。