【2019年11月】のアーカイブ

 皇居の紅葉を楽しめる令和初の「乾通りの一般公開」が、11月30日、いよいよ始まります。21日からは大嘗宮(だいじょうきゅう)の参観も始まっています(いずれも12月8日まで)。パレスサイドビルは通常の日曜は閉まっていますが、12月1日は特別に開館。レストランなども営業しますので、紅葉と大嘗宮を愛でた後は、ぜひお立ち寄りください。(写真㊤は過去の乾通り公開時の様子)

 大嘗宮参観は期間中、午前9時~午後4時(入場は午後3時まで)、坂下門から入り、宮内庁庁舎前を右折して富士見櫓下を進んだ後、皇居東御苑の大手門、平川門または北桔橋門から出ます。

 乾通り公開は午前9時~午後3時30分(入場は午後3時まで)、坂下門から入り、宮内庁庁舎前を直進した後乾通りを経て乾門から出るほか、乾通りの途中にある西桔橋から皇居東御苑に出て大手門、平川門、北桔橋門から出ることも可能です。なので、乾通り開放期間中、東御苑もいつもは休みの月曜、金曜は臨時に開園です。

 乾通り一般公開期間中は、乾通りの途中にある西桔橋から大嘗宮参観ルートへ合流することもできます。(詳しくは宮内庁ホームページを参照 http://www.kunaicho.go.jp/event/inui-r01aki.html)

 写真㊦は11月22日の毎日新聞朝刊東京都内版。大嘗宮の参観初日の様子を報じています。記事によると、1日で1万9550人が訪れたそうです。

 大嘗宮は皇位継承に伴う皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」の中心的儀式「大嘗宮の儀」が行われた舞台です。悠紀殿(ゆきでん)、主基殿(すきでん)など大小約30の建物が左右対称に並び、14、15日の儀式では計約5時間半にわたり国と国民の安寧や五穀豊穣(ほうじょう)を祈ったとのこと。一般公開後には取り壊されます。

 乾通りの公開は、当時の天皇陛下(上皇様)が2013年12月に80歳の傘寿を迎えられたことを記念して2014年春のサクラのシーズンに第1回目が実施され、好評だったことから、その後、春のサクラと秋(冬)の紅葉を楽しめる恒例行事になりました。令和になっても継続です。

 毎日新聞は乾通り開放に合わせ、30日夕刊にカラー広告特集を掲載予定で、紅葉の説明などとともに、パレスサイドビルの案内も載る予定です。期間中、ビル1階などで、この特集ページを特別に印刷して配布するとのことです。皇居からお帰りの途中に、ぜひパレスサイドビルにもお立ち寄りください。

 パレスサイドビルの全テナントで組織する共同防火・防災管理協議会が秋の総合消防訓練を11月22日に実施しました。毎年春と秋の全国火災予防運動(今回は11月9~15日)の時期に行う恒例イベントですが、今回は生憎の雨で、屋上での屋内消火栓を使った放水訓練などは中止になり、屋上の出入り口から外に向かって消火器を放射する訓練などを何とか実施しました=写真。今回も東京消防庁のVR(仮想現実)防災体験車も派遣していただき、映像や揺れを感じながら火災を疑似体験しました。・IMG_20191122_144200.jpg

 午後2時30分に「震度6強の地震が発生した」との訓練開始を知らせる館内放送(日本語と英語)で訓練が始まりました。机の下にかくれる身体防護、揺れが収まったら火元の確認、緊急点検、被害状況の把握など初動措置を、それぞれのテナントで実施。続いて、「8階で出火して延焼した」として避難勧告放送が流れたのを受け、各テナントから、ヘルメットをかぶった人たちが非常階段などを使って1階まで避難しました=写真IMG_20191122_150425.jpg

 この後、東エレベーター塔の最上階に各テナントの防火防災管理者など一部 の方に集まっていただき、規模を縮小して限られたメニューの中から、チャレンジしきました。麹町消防署の指導を受け、AEDを実際に使った蘇生の練習などにも汗を流しました=写真㊨㊦(本当に汗が出るには至らない寒さでしたが・・・)

 こうした最上階の訓練と並行して、VR防災体験車が西玄関前に登場し、事前に申し込んだ方たちが、8人ずつ、順番に体験しました=写真

 この体験車は消防車くらいの大きさで、座席に就くと、「ヘッドマウントディスプレイ」というゴーグルのようなもの装着し、立体的な映像、座席の揺れ、足元の空気の噴出などで臨場感あふれる災害の仮想体験できるもの。室内に煙が出始め、台所に行くとてんぷらなべに火が入っていて、あわてて消火器をつかうもノズルをもたないために消火剤が飛び散るだけでなくなってしまい、それではと、あわてて水をかけると炎が一気に天井から部屋全体に広がり=末尾の写真、煙に巻かれながら何とか玄関まで這い出してことなきを得る――という内容。時間は3分くらいだったように記憶します。体験者の様子をみていると、からだをすくめて脇を向いたり=写真、思わず手をかざしたり=写真㊦㊨。なかなかリアルな証拠でしょう。

 今回の訓練にはテナントやビル関係者ら96社・団体の総勢310人が参加しました。みなさま、お疲れさまでした。

 パレスサイドビル年末恒例のクリスマスツリーと各種の飾りが、今週から登場し、行き交う人たちを楽しませています。昨年に引き続き「明るさ」と「赤」を強調していますね。やっぱり、これが定番で、最も「らしい」かな。

 地下1階の中央コンコース吹き抜け部分には高さ約6メートルの巨大なクリスマスツリーを中央に配置、ツリーの上の1階天井から、夜空の天の川をイメージさせる長さ2メートルのLED(発光ダイオード)のイルミネーション6本がズラリとぶら下がり、大小いくつかの真っ白な雪の結晶がアクセント。各店前の天井には「Merry Christmas 2019」の文字入りの真っ赤なフラッグがズラリ並び、クリスマス・ムードを盛り上げています=写真

 吹き抜・IMG_20191120_122220.jpgけの下がり壁の両サイドや、「夢の階段」に長さ4メートルのイルミネーション計10本も取り付けました。東西「夢の階段」の1階左右には高さ 1・8メートルのツリーも設置=写真。さらに、1階の正面玄関わきのオープンスペースにはシャンパンゴールドのオーナメント(装飾品)とライトをあしらった高さ2メートルの中型クリスマスツリーとト・IMG_20191121_082921~2(1).jpgナカイも並びます=写真

 昨年と今年は結構似た感じですが、その前には、奇をてらったわけではありませんが、ちょっと変わった感じのものに挑戦したこともあったので、過去5年分の写真を末尾に並べてみました。毎年見ている方、「あれが良かったな~」などと思い出していただけたら嬉しいのですが・・・。

 今年も残すところ1カ月半を切り、クリスマス、そしてその先にお正月も間近です。元気に年を越したいですネ。

 パレスサイドビルで11月8日、毎年恒例の「鞴(ふいご)祭り」を行いました。「火」の安全を祈る伝統行事ですが、最後に、参列者にミカンを配るのがお約束で、これを食べると風邪や麻疹(はしか)にかからないと言われます。当ビルでも、1箱用意し、みなさんにお配りしました=写真㊤。

 鞴祭りは、東エレベーター塔の屋上階よりさらに上、ボイラーがある部屋の一角に祭壇を設け、九段の築土(つくど)神社の宮司さんに祝詞をあげていただき、お祓いもしていただきました=写真末尾(写真の左奥が祭壇、右奥にはボイラーが映っています)。続いてビル関係者、業務委託会社、協力会社のみなさんなど計約100人の参列者が玉串を奉奠。式典の後、簡単に直会も催しました。

 「鞴(ふいご)」とは「吹子」とも書き、昔の金属の精錬や加工には欠かせなかった送風機。金属を溶かすのに必要な高温を得るため、風を送り込んで火を燃え上がらせました。獣皮を縫い合わせた革袋などに始まり、気密性の箱の中のピストンを往復させて風を送り出すものなどへ進化していったそうです。

 鞴祭りの11月8日は、もちろん、もとは陰暦。特に江戸時代以降、京都や江戸では盛んだったようで、祭りの日には、火を扱う商売の人々は仕事を休んで稲荷神社に詣でてお札を受け、そして、鞴を清めて注連縄を張り、お米、お神酒(おみき)、お餅、ミカンなどをお供えし、作業の無事を祈りました。夕方からは門前で、お供え物のお下がりのお餅やミカンを撒いて近所の子供達に振舞うなどしました。職業でいうと鍛冶屋さんや鋳物師です。これが火を扱う商売に広がり、近代化以降もボイラーなどのあるところで安全祈願の年中行事として行われるようになったということです。

 もともと農耕の神様、穀物の神様であるお稲荷さんが、なぜ火を扱う商売の守護神とされたかについては諸説があるようですが、穀物を調理するための火の神に転じ、さらに火を操る職業の神様にもなっていったという解釈が自然と思われます。パレスサイドビルもボイラーを使っているので、53年前の開館時から安全祈願を続けてきました。

 では、なぜ、ミカンなのでしょうか。江戸時代、ミカンはそれなりに高級品だったでしょう。他方、そもそも、酸を持つミカンの木は、金属を扱う鍛冶屋さんには〝天敵〟ともいえ、庭には植えなかったそうですし、日ごろ、食べるチャンスは多くなかったかもしれません。そんなミカンを、休業日だからこそ、お供えし、思いっきり食べたという説を聞いたことがあります。

 鞴祭りのミカンには、紀伊国屋文左衛門という江戸時代の紀州の大商人との因縁があるそうです。文左衛門が20代の頃、紀州ではミカンが大豊作だったにもかかわらず嵐で江戸へ運べなくなり、価格が暴落したところ、文左衛門はこれらを安く買い集め、命がけで嵐の太平洋を渡って無事江戸へ運び、高値で売って大儲けしたというのですが、このミカンが、実は江戸の鞴祭りのためのものだった――というのです。真偽のほどはわかりませんが、なんとなくもっともらしい話ではありますね。

どうか、この1年、安全に、健康に過ごせますように。

 先週の当ブログで予告しました「千代田区一斉清掃の日」が11月6日に実施されました。パレスサイドビルも、館内テナントの従業員さんら総勢152人が参加し、熱心にごみ拾いに汗を流しました=写真㊤

 一斉清掃は自分たちで街を美しくしていこうと、「千代区生活環境条例」に基づいて毎年6月と11月に行われているもので、パレスサイドビルも当初から「皆勤」です。・IMG_20191106_083047.jpg

 秋晴れに恵まれたこの日、やや肌寒い午前8時にビル西側玄関前に集合し、ビル側が準備したごみを拾うはさみ(トング)や軍手、ごみ袋などを手に、ビル周辺の植え込みや歩道などに散って、紙くず、吸い殻、空き缶・ペットボトルなどを、約30分、集めて回りました。ごみ袋は東正面玄関前に集められ=写真㊨、可燃ごみ、不燃ごみ、ビン、缶、ペットボトルなど45リットルの袋13袋にもなりました。一斉清掃で集めたものは、千代田区が回収してくれることになっていて、専用のオレンジ色のシールを張って、所定の場所に出しました=写真㊦

 一斉清掃にはNTTビジネスアソシエ76人、ファミリーマート35人、ラクラス5人をはじめ、ビル社員、設備管理、清掃などの委託会社からも参加しました。

 参加してくださった皆さん、ほんとうにお疲れ様でした。

竹橋ガイド

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