パレスサイドビルの南側、天神濠を挟んだ皇居東御苑をぶらぶら歩くのが気持ち良い季節です。梅雨に入っても晴れが続いていますから、本格的に雨が降る前、今のうちに歩いておかなくちゃ、もったいない。
というわけで、平川門から入って、二の丸庭園の菖蒲田を覗きに行きました。その名の通り、ハナショウブを楽しめる季節。もうかなり咲いています。あと半月くらいがピークでしょうか。
ハナショウブは、山野に自生するアヤメ科の「ノハナショウブ」をベースに改良が重ねられた園芸品種。品質改良は江戸時代から盛んになり、改良された地域によって、江戸系、肥後系、伊勢系の3系統に大別されるそうです。
ここで見られるのは、むろん江戸系。色は極めて多様で、紫、ピンク、白、黄、また白と紫系が混ざったものなど、5000種類あるとも言われます。個人的には、ややピンクがかった紫=写真㊤=が、一番それらしいかなと思いますが、みなさんの好みはいかがでしょう。
よく見ると、名札が立てられたものもあり、淡いピンクを白く縁取ったような花の中央に濃い紫がちょっと飛び出したような姿が気になる株に近づくと「小町娘」とありました(写真㊨の中央手前)。なんとなく、納得。
宮内庁のホームページの「東御苑花だより」のコーナー(http://www.kunaicho.go.jp/event/hanadayori/hanadayori.html)では、季節季節の開花状況が紹介され、地図や写真も見られるので、あまり行ったことがない人にも参考になります。