パレスサイドビルから徒歩5分、千代田区役所ビル(千代田区九段南1-2-1)1階の「さくらベーカリー」は、社会福祉法人「緑の風」が区の指定を受けて運営する、「障害者が働くためのパン屋さん」だと、以前、当ブログで書きました。
概要を説明する「緑の風」のホームページ(http://www.chiyoda-midori.jp/sakura-gaiyou.html)に「運営は、横浜のパン屋さんたちのグループから全面的な協力をいただいています。・・・溶岩石窯を使用し、遠赤外線効果でしっとりふっくらとしたパンを焼いています」という記述があります。
これだけ読んでも、よくわかりませんが、石窯を製造する町工場が横浜市神奈川区にあって、そこが、窯を売るだけでなくパン屋さんの支援も頑張っているという話です。で、パン屋さんも、さくらベーカリーのような障害者が頑張っている店とか、天然素材にこだわる店とかが多いという、今の時代らしい関係なんです。
この町工場は㈱櫛澤電機製作所で、社長の澤畠光弘さんが毎日新聞で以前に紹介されました=写真㊨。「パン屋さんよろず相談室」を置いて技術・経営の両面でパン屋さんをやろうという人や既にあるパン屋さんを支援しています。2007年5月開業のさくらベーカリーも、お世話になったとのこと。さらに澤畠社長は、パン屋さんのために山梨県北杜市の契約農家に小麦を有機栽培してもらっています。「溶岩石窯」=写真㊤、櫛澤電機製作所ホームページから=は、遠赤外線の量が多く、パンの芯まで熱が早く届くので、短時間で焼ける、だから水分が逃げず、しっとり美味しいのだそうです。
そう思ってさくらベーカリーのパンを味わうと、一段とおいしい気がします。ちなみに、名物は「しあわせのクリームパン」=写真㊧。「緑の風」に伺ったら「スタッフの描く具合によって、少しずつ表情がちがっています」とのこと。このほかの商品構成も、季節によって少しずつ変えていて、夏などはお子さんに多く来てもらえるよう、動物パンなど多く作るそうです。私としては、本格的なアップルパイ、それからリンゴ半分を生地で包んで焼いたドッシリ重いパンがお勧めです。平日8~19時、土曜日10~14時営業、日曜・祝日定休。
最後に、澤畠さんの掲げる「指標」(理念)。
「子供たちに本物の味を伝えることが、私たちの仕事です!」
かっけ~。