本日15日は小正月(14日の日没から15日の日没まで、または14~16日の3日間ともされる)。この日の伝統行事が「どんど焼き」です。
「どんど焼き」は、平安時代の宮廷行事が起源とも言われ、京都で「左義長(さぎちょう)」と呼ばれるなど、全国でバリエーションはあるものの、「どんど焼き」が全国的には一番ポピュラーな呼び方のようです。正月の松飾り、しめ縄、書き初めなどを家々から持ち寄り、一箇所に積み上げて燃やし、無病息災、五穀豊穣、家内安全を祈る民間伝承行事で、その火にあたったり、焼いた団子を食べれば1年間健康でいられるなどと言われます。パレスサイドビルがある千代田区では、探してみましたが、この行事をやるところは発見できませんでした。さすがに都心ですから火を扱うのは無理なのでしょう。代わりに、というわけでもありませんが、家の地元の小学校の様子をご紹介します。
世田谷区立笹原小学校では、毎年、1月の第2土曜に実施しています。竹を提供してくれる竹林があり、近所の東京農業大学の学園祭(収穫祭=11月)の舞台などを組むのに使った大きな竹(これも農大の竹林で切り出したもの)ももらえる、「おやじの会」(生徒の父親の会)のOBの植木屋さんがボランティアで仕切ってくれる・・・などの条件に恵まれて実現しているようです。周囲の住民の方たちの理解も欠かせないのは言うまでもありません。
朝8時におやじの会に招集がかかり、植木屋さんがこの日朝に竹林から切りだした15メートルもの大きな竹を持ち込むと、ロープで三方から固定=写真①。続いて、立てた竹を囲んで直径10センチ以上・長さ2メートルほどの竹でやぐらを組み=写真②、隙間を余った竹で埋めたり=写真③、周囲にも立てかけるように囲み=写真④、隙間に松飾りやしめ縄などを置き=写真⑤、さらに周りを笹で囲って綺麗に結んで完成です=写真⑥。どうです、キレイでしょ、植木屋さんの美学を感じさせませんか。
そしていよいよ生徒代表が点火=写真㊨。火は一気に燃え上がりました=一番㊤の写真。ただ、例年は中心の竹のてっぺんまで15メートルもの火がきれいに上がって燃え続けるのですが、今年は中心の竹の上の方の葉っぱまで十分燃える前に中央から折れてしまったのは、ちょっと残念でした。
最後は子どもたちお待ちかねの団子です。お母さんたちが、こねて、丸めて、蒸してくれたもの。針金にその団子を通し、2メートルほどの竿の先につけて火にかざしますが、下火になっても火はまだ熱く、みんな顔を真っ赤にして歓声を上げながら焼いていました=写真㊧。火は熱い。当たり前ですが、日常生活からたき火が消えた今の子どもには大事な体験です。
【2014年1月15日】のアーカイブ
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