オーバーホールをご存知ですか? パレスサイドビルでは先週、地下6階に据え付けている複数の非常用発電機3機のうち、2号機の分解清掃(オーバーホール)を行いました。この2号機はディーゼルエンジン部と発電機部を合わせて幅2.3メートル、奥行き6.0メートル、高さは2.8メートル。だいたいマイクロバスくらいのサイズです。
写真㊤がオーバーホール中の2号機で、エンジン部のピストンを抜き出して既に汚れをきれいに取って清掃を終わったところです。通常の姿の他の発電機=写真㊨=と比べると、普段は隠れているの様子がお分かりになるでしょう。
オーバーホールは、機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てをすることによって、新品時の性能に近い状態に戻すことです。かつては車やバイクなどのエンジンやトランスミッションなど一定の走行距離に達したときにオーバーホールすることが必要でしたが、現在では乗用車ではほとんど必要なくなりました。
オーバーホールでイメージするものといえば、ほかには腕時計や懐中時計、自転車、ピアノや管楽器。変わったものではスキューバダイビング機器などもオーバーホールが必要だそうです。
一眼レフカメラやレンズも、フィルムの時代はオーバーホールしながら数十年使っていくものでした。私が愛用している1970年代購入の一眼レフは1995年くらいにメーカーSCでオーバーホールを受けて現在も軽やかにシャッターが切れます。しかし、今やカメラといえばデジタル。オーバーホールや修理よりも、買い換えた方が安上がりでかつ性能アップというのはデジタル機器の流れ。パソコンのプリンターなどは、ちょっと壊れても、修理代がバカみたいに高くて買い換えるように誘導されてるように感じることがしばしば。「機械」が好きな世代としては少々寂しいですね。
パレスサイドビルの複数の非常用発電機は常に日常的にメンテナンスをして、さらに一定の間隔で定期的にオーバーホールを実施しています。ばらばらになった2号発電機は細かいところまで丁寧に清掃され、部品の劣化・摩耗をチェックして、元どおりに再び組み上げ、今週初めにオーバーホールは完了しました。