東京・竹橋のパレスサイドビル屋上では、3月7日(木)午後2時半からテナントやビル関係者ら約650人が参加して春の総合消防訓練が行われました。今回はビルの西口玄関前に千代田区の起震車が来て、地震の揺れを実際に体験できたことや東日本大震災2年目の日も近いこともあり、全員が真剣な表情で訓練に取り組んでいました。
ビルの全テナントで組織するパレスサイドビル共同防火・防災協議会が毎年春と秋の年二回実施しているもので、訓練は東京地方に非常に強い揺れを感じた地震が発生したとの想定で始まりました。初動措置訓練として非常放送、出口の確保、お客さんの安全確保、館内緊急点検、被害状況の把握などを行ったあと、3階の事務室で火災が起き、延焼中であるということで、館内一斉の避難勧告放送が流れ、全員が階段や避難階段を使って地上へ避難しました。
その後、屋上に集合し、消火器、屋内消火栓による初期消火実技訓練、AEDの操作・担架作成の応急救護訓練や、煙が充満して前がよく見えない状態に照っているテントの中を歩く煙体験訓練などを行いました。
震度4から震度7の揺れを体験できる起震車では、参加者たちは机の下にもぐり、机の脚につかまりながら徐々に強くなる揺れを実際に感じていました。
最後に訓練の様子を麹町消防署の石井里史予防課長から「人間はやってみたことのないことはいざという時になったらできないものです。避難でも消火器の操作にしても、実際に体験していることで緊急時にはそれを思い出してできるのです。日頃の訓練を重ねていくことが大切です」との講評がありました。