上野の国立科学博物館の特別展「グレートジャーニー 人類の旅~この星に、生き残るための物語」を見ました(ホームページhttp://gj2013.jp/)。6月9日(日)まで、月曜休館。
20万年前にアフリカに生まれた現生人類(ホモ・サピエンス)が、6万年前から地球上に拡散した遥かなる旅路「グレートジャーニー」に焦点を当てた展示で、大きく2部構成。前半は熱帯雨林、高地、極北、乾燥地帯といった過酷な環境の中、どうやって生きてきたのか、探検家・関野吉晴さんが体験した先住民の生活を辿る形で、その知恵や生き方を探り、「人間の生きていく強さ」を再発見し、そこから人類と地球の未来を考えていただこうという壮大なコンセプトです。東南アジアから島伝いに黒潮にのって日本列島に到達した「海上ルート」を検証するために実際に関野さんが作って乗った丸木舟「縄文号」、ホッキョクグマやセイウチといったはく製なども展示し、子どもも楽しめます=写真㊤。
一番の目玉が人類最古のミイラ=写真㊦。ミイラと言えばエジプトを思い浮かべる人がほとんどでしょうが、それより古い約5000年前、チリ北部のアタカマ砂漠のチンチョロ文化のミイラが日本初上陸です。もうひとつ、ちょっと怖いのですが、干し首です。思わず「じぇじぇじぇ」です(NHK「あまちゃん」参照)。世界各地には宗教的な意味合いや部族間の抗争の戦果として首を狩る文化があり、19世紀中ごろからアマゾンの先住人たちが観光客を目当てに土産として干し首を売買していたと言います(´∇`)。国立科学博物館が収蔵するそうした3体が10年ぶりに登場です。
展示後半は、360万年前の人類の祖先が家族で連れ立って歩いた最古の足跡化石(ラエトリの足跡=タンザニア)をグレートジャーニーの象徴と位置づけ、様々な科学データをもとに「親子3人」を復元させた姿が見られます=写真㊨。ちなにみ、猿人復元の「学術モデル」をナインティナインの岡村隆史さんが務めたんですって。確かに似てる。
午前9時~午後5時開館ですが、金曜は午後8時までなので、竹橋などから会社帰りに寄るのもいいのでは。
とても面白かったのですが、入場料が大人1500円、中小学生600円、親子3人で計3600円。ケチなことを言いますが、常設展(常設展の入場料は大人600円)も見られるとはいえ、国の施設なんだから、子どもだけでもタダにするとか、常設展を見ない人は割引くとか......できればいいのにって、ちょっと思いました。(・д・`*)