東日本大震災から3年になる3月11日、パレスサイドビルでは「総合消防訓練」を実施しました。ビルの全テナントで組織する共同防火・防災管理協議会で毎年、春と秋の全国火災予防運動の時期に合わせて実施していますが、今年はちょうど3年目の当日になりました。
午後2時30分、東京地方に大きな揺れが直撃、「訓練地震発生」「訓練地震発生」の館内放送から訓練を開始しました。まず、各々が机の下やテーブルの下にもぐって身の安全を確保する身体防護訓練から実施。次の手順の出口の確保や被害状況の確認と応急処置に入ろうとしているときに、間髪を置かずに訓練火災を発生させます。年2回の訓練では毎回、入居のテナントに順番に仮想出火場所になってもらっています。今回は2階のテナントにお願いしました。初期消火を試みますが、消せずに延焼中として、2時35分に避難勧告の非常放送が館内一斉に流れると、地下1階から9階までの各店舗・オフィスから、非常用避難階段などを使って実際に1階まで逃げます。非常階段のうち、2階の仮想火元に近い階段は使用不能の想定で誘導していきます。
店舗・テナントの皆さんは1階まで避難してもらったあと、再び屋上に集合してもらって、実技訓練に参加をしていただきました=写真㊤。
屋上に集合後、自衛消防隊長(毎日ビルディング社長)をはじめとして全員で東日本大震災の犠牲者へ1分間の黙とうを捧げ=メーン写真、4つのコーナーで訓練に臨みました。まず、消火器を使った初期消火訓練は水消火器で実際に噴射します。また、屋内消火栓の操法も皆がホースを手で握って10メートルほど離れた的を目掛けて水を出します=写真㊨㊤。AED(自動体外式除細動器)を使った心肺蘇生などの応急救援、三角巾を使った応急手当、毛布での担架の作り方などの訓練も行いました=写真㊨㊦。「煙体験ハウス」では、人体に無害な煙を発生させたテント内を1人ずつくぐり抜け、煙が充満した際の火災時の怖さや避難方法などを体験しました=写真㊨㊥。
日差しは少しありましたが、北風が強く冷たい屋上で、80社・店舗の550人が約1時間の訓練に参加しました。