大阪市でクラシック音楽の殿堂と言えば、大阪城ホールか、中之島のフェスティバルホール。その中之島フェスティバルホールが建て替えられて、ホールを内包した「中之島フェスティバルタワー」がこのほど竣工しました。地上39階、地下3階、高さ200mのビルの中には、オフィス、レストラン、ショップも同居しています。堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島にそびえる「水の都」大阪の新名所になりそうです。
中州という軟らかい地盤の上に建築されているため、耐震性能アップに力を入れています。阪神淡路大震災をしのぐ震度7にも耐えられる構造だと設計者は自負しています。低層階に入るフェスティバルホール上部には免震装置とダンパー(震動吸収装置)による中間層免震構造を採用しているそうです。
フェスティバルホールは2700席という巨大ホール。クラシックだけでなく、ジャズやポップス、ロック、演歌などすべてのジャンルの音楽に対応できるマルチ音響設備を擁しているそうです。来年4月にはこけら落としの公演として、イタリアの「フェニーチェ歌劇場」を招く計画になっています。
ビルの正面玄関から2階のフェスティバルホールに入る階段には見事な赤じゅうたんが敷かれており、大阪のオバチャンたちの撮影スポットになっています。中央の踊り場に立って、宝塚のレビュー並みのポーズをとってシャッターを押したりして、はしゃいでいます。
2階のレストラン街には、パレスサイドビル9階で永年営業している「アラスカ」が、「アラスカ フェスティバルタワー」として開店しました。緑に包まれた皇居を見渡せるレストランとして定評のあるパレスサイド店は、俳優の平幹二朗さんが佐久間良子さんにプロポーズしたといわれる東京の名所ですが、フェスティバルタワー店もオープンキッチンのレストランとして大阪の新名所になることでしょう。