パレスサイドビル近くの北の丸公園、清水門から上がって吉田茂像のわきの園地に赤いムクゲの花がいくつも咲いています。南国の花ハイビスカスの仲間で、暑さに強いのですね。漢字で書くと木槿。これを音読みした「もくきん」からムクゲになったといわれています。
朝早くに咲き、夕方にはしぼんでしまい、小林一茶が「それがしも 其の日暮らしぞ 花木槿」と詠んだように、花の命のはかない「一日花」と思われていますが、翌朝にはしぼんだ花が再び咲き2~3日は咲くようです。また、アサガオのように一つの花が咲き終わっても次から次に別の花が咲くため長い間楽しめる植物としても知られています。山上憶良が秋の七草で呼んだ「朝貌」(あさがお)はこのムクゲのことを指すという説もありますが、こちらはキキョウとするのが一般的です。
乾燥させたムクゲの樹皮は木槿皮といい中国から伝わった漢方薬の史料である本草綱目で水虫に効くとされています。細かく刻んだ木槿皮をホワイトリカーに漬け込んで3~6か月後に塗るといいようです。これを読んで試したくなる人もいるのでは?一般的には解熱、解毒、かゆみに効き目があるそうです。
ムクゲは大変強い木で枝を切って地面にさしておくと根づくといい、韓国では国の繁栄を意味する花として国花になっています。
今日はロンドン五輪男子サッカーで、日本対韓国の3位決定戦。花のすごさでは日本の国花、サクラの方がムクゲより上?強さではムクゲかな? サクラが勝つかムクゲが勝つか興味津津です。