NHKの連続ドラマ「ごちそうさん」第40話で出てきた 三角おにぎりと俵のおむすび がネットなどでも話題になっているようです。おむすびの形は三角に決まっている!というのは、実は全国のスタンダードではない。関西では、俵の形のおむすびが一般的で、三角のおにぎりは、法時や葬式など弔辞のときに使う、というものです。関東と関西の食文化の違い、大阪VS東京の争いはいつもヒートアップします。
「ごちそうさん」をご覧になっていない方のために。ドラマのスタートは東京の洋食屋の娘・め以子(杏)がすくすくと育つところからです。女学生になっため以子は、彼女の家に下宿している大阪出身の帝大生悠太郎(東出昌大)のお弁当として毎日違うおにぎりを持たせます。当然、三角おにぎりです。第31話からは早くも2人は結婚してドラマの舞台は大阪に。大阪の風習を知らないめ以子は義妹にお弁当を作るだが・・・・・・。義妹は女学校で隠れてお弁当を食べ、担任の先生がその真相を訊ねに来る=写真㊥=、という騒動に広がって、第40話でその三角おにぎりと俵のおむすびが決定的に対決させられるというわけです。
三角おにぎりは仏事用。普段は俵型のおにぎりを食べる。ネットではこの関西の風習って事実なのかな? という流れになっているようです。
パレスサイドビルにはコンビニ2店舗をはじめ、テークアウト用におにぎりを販売している飲食店など数店が入っていますが、多数派は三角おにぎりです。しかしコンビニによっては俵(というよりも四角)おにぎりも2割くらい置かれています=メーン写真。では、関西のコンビニには三角おにぎりは置かれていないで、俵型ばかりなのか、あるいは俵型優位かというとそういうわけでもないようです。
コンビニおにぎりは製造工程やパリパリの海苔など、システム的に三角が主流になってきているけれど、数十年前までは、地域によりくっきりわかれていたとか。
同僚の大阪出身の奥様は、祖母のおにぎりは俵型で三角おにぎりに憧れていたそうです。別の40代男性同僚は「和歌山のお祖母さん宅では俵型しか食べたことがない」と言います。九州でも俵型のおにぎりはあまり見ません、という人もいますが、私が住んでいたころはコンビニおにぎりの3割は俵型、7割は三角で折衷型でした。
西と東とでは、醤油の味も違いますし、この番組でもめ以子は醤油にカルチャーショックを受けていました。京都の人は、大阪と一緒にするなと主張することも多いし、北海道にも地域の味があります。
「じぇじぇ」の前シリーズも高視聴率でしたが、話題作りの面から言えば、このごろのNHKは正鵠を射ているようですね。