近年、屋上庭園が注目されています。その先駆けといえるのがパレスサイドビル屋上。芝生、ベンチを整備し、皇居の緑が目にしみるスポットとして、晴天の日の平日午前11時45分~午後2時には一般にも開放され、パレスサイドビルや周辺のビジネスマンらの憩いの場になっています。
その屋上に立っている毎日神社がリニューアルされ、昨10月8日、真新しいが檜の祠(ほこら)と鳥居が設置されました=写真㊤。改修前の姿=写真㊨は2012年10月=と比べてみれば一目瞭然。2つの灯篭の柱は一足先に、右の写真撮影の少し前に直したばかりだったので、今回は替えていません。しばらく、灯篭だけちょっと汚れて見えますが、気にしない、気にしない。
神社は小規模の修理などはしてきましたが、丸ごとリニューアルは、1966年にビルがオープンした時に一緒に建てられて以来、48年ぶり。ほぼ半世紀です。凄いでしょ。
屋根の真新しい銅の輝き、いかがですか。ちなみに、改修前は銅がかなり汚れてしまっていたので、数年前に緑色のペンキを塗りましたが、今回、本来の姿に戻ったっていうわけです。
8日は朝から設置作業が始まり、まず土台の石を整備=写真㊧㊤。並行して祠の組み立て=同㊧2枚目、鳥居の組み立て=写真㊨㊤=と据え付け=同㊨㊥、そして祠が据え付けられました=同㊨㊦。さらに灯篭の上部も銅屋根輝くものが設置され、17時ごろまで、1日仕事。作業員の皆さん、お疲れさまでした。
この神社は1939年(昭和14年)に毎日新聞が行った社有機「ニッポン号」による世界一周大飛行の安全祈願のために作られました。飛行は、8月26日に羽田(東京)を出発し、千歳空港(北海道)からアメリカのノームに向かって第一歩を踏み出ました後、アメリカ各都市~南米各国~スペイン~イタリアを訪問。カルカッ夕~バンコク~台北を経て10月20日、羽田に無事帰還。飛行時間は194時間、飛行距離は5万2860キロに及び、故障もなく飛んで、日本の航空機の性能の高さを世界に知らしめました。
毎日神社には天照大神(あまてらすおおみかみ)、大山咋命(おおやまくいのみこと)が祀られ、「ニッポン号」の世界1周飛行安全祈願をしたお守りが収められています。
10月21日に行われる例大祭が、関係者へのお披露目になります。
(写真は毎日新聞社東京本社総務部提供)