小児がんと闘う子どもやその家族を応援する「アフラック クラシックチャリティーコンサート 生きる」(アフラックと毎日新聞社が共催)が先日、Bunkamuraオーチャードホー ル(東京都渋谷区)で開かれました。素晴らしい演奏と暖かい演出に感動しました。
現田(げんだ)茂夫さん指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏のほか、出演者が素晴らしい。オペラ歌手の森麻季さんの済んだ声、特にNHKドラマ「坂の上の雲」の主題歌は夢のようでした。新鋭、若干18歳のバイオリニスト、山根一仁さんがのチゴイネル・ワイゼン、しびれました。左の弦を押さえる指が、高温に向かってネック(柄の部分)を根元へ、さらに本体部分の上にまで上っていき、それでも繊細な高音を響かせます。「高所恐怖症」なんて冗談もその世界にはある難しいところですが、それを簡単にやっているように見せるのに魅せられました。ピアニストの清水和音さんは、難しかったです。ただ、ラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」はいろんな打楽器などが出てきて、ごった煮的(?)に面白いと思いました。
コンサートには小児がんと闘う子どもや家族ら約50人が招待されたそうです。そして、上あごのがんを克服した東京在住の小学3年生、稲本咲和さん(8)がピアノで同楽団と共演し、大きな拍手を受けました。緊張気味な様子が可愛かったです。
「生きる」は毎日新聞社が1996年に始めた小児がん征圧キャンペーンで、2012年ごろからアフラックがイベントにより共催するようになっています。アフラックは元々、難病と闘う子どもの家族が遠方から病院を訪れる際に1泊1000円で泊まれる施設「ペアレンツハウス」を運営している関係で、趣旨に賛同。今回のコンサートの収益も、「ペアレンツハウス」と毎日新聞東京社会事業団の「小児がん征圧募金」に贈られます。
毎日新聞社主催の同様のチャリティー公演「生きる~2013Xmas若い命を支えるコンサート」=写真㊧=が12月22日、横浜市の横浜みなとみらいホールで開かれます。世界で活躍する日本のジャズピアノの第一人者、山下洋輔さんが本名(ほんな)徹次さん指揮の神奈川フィルハーモニー管弦楽団と協演します(午後3時開演、全指定席5000円、未就学児は入場できません)。