福岡アクロスは天神中央公園に隣接した複合ビルです。シンフォニーホール、国際会議場を擁し、オフィス、レストランショップが入る福岡のランドマークです。1995年に開業していますが、このビルの公園に面した側が、階段状のステップガーデンになっていて、76種類、37000本の植栽でスタートしました。その後、野鳥が運んできた種などで種類が増えて、今では120種類、50000本と言われています。緑化面積は5400㎡で、我が国の屋上緑化面積としては最大級のものです。ヒートアイランド現象を緩和させ、二酸化炭素の削減に効果を発揮しています。
5階から1階にかけて滝が流れていて、天神という繁華街にいることを忘れさせてくれます。このステップガーデンは「山」をコンセプトに設計され、1996年にはBCS賞(建築業協会賞)を受賞しています。また2010年には都市強化基金主催の「生物多様性保全につながる企業の緑100選」にも選ばれていています。
建物の中からはこの森林には出られず、公園側に2か所の出入口があります。季節によって開園時間が異なっていますから、お出かけの際は事前にホームページなどで調べていった方が安全です。
パレスサイドビルの屋上庭園は1966年の開業当時、まだ「屋上緑化」という言葉がなかった時代から、先進的に緑を取り入れてきました。いわば、屋上緑化のパイオニアです。都会のオフィスで働く者にとって、緑の屋上は気分転換に最高のスペースです。これからは地球環境を守る意味からも屋上緑化が当たり前の時代になっていくことでしょう。