急に冷え込んできたのですが、桜の花便りがいろいろと伝わってきています。東京・竹橋のパレスサイドビル近くの皇居東御苑からも北の丸公園からも...。公園だけでなく神社やお寺からも聞こえて来ます。
といってもフユザクラの便りなのです。東御苑では本丸前のけやき広場の東側に1本、これまた花をつけているジュウガツザクラと並んで咲いています。春の花盛りとは違って木を覆い尽くすような咲き方ではありませんが、葉が散った枝からぽつぽつと白い花を付けています。東側を見ると紅葉した葉っぱがバックに映り、春と秋がいっぺんに来たようで何とも不思議な感じがします。
フユザクラはヤマザクラとマメザクラとの交配種だそうですが、さすがに寒いときに咲くので春のポカポカ陽気の時と違って、パッと咲いてパッと散るのではなく、花びらはしっかりついて長持ちしています。初冬に一度ピークを迎え、その後数輪程度咲き続けて、春になるとまたピークが来て、春らしく咲き誇っていきます。バラの中には繰り返し咲きの品種がいくつかありますが、サクラもバラ科で、フユザクラもかなり長く楽しめます。
年が明けると、カンザクラ(寒桜)に続き、カンヒザクラ(寒緋桜)、カワヅザクラ(河津桜)、ヒガンザクラ(彼岸桜)......とこれから桜の便りが繰り返し伝わってきます。これを楽しみに寒い冬を乗り切っていきましょう。