2015

19

6

ヒマラヤがあるから・・・梅雨本番

本格的な梅雨、のようです。九州地方を中心に激しい雨が続き、北関東では突風がありました。被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。

 さて、梅雨と言えばアジサイ。写真は梅雨入り直前、皇居・東御苑を散歩して目にした時のスナップ。本丸跡の広場の西側斜面に咲いていました。アジサイというと、箱根登山鉄道のあじさい列車が有名ですね。明日20日から「夜のあじさい号」が例年通り運行されるそうです。大涌谷周辺の「噴火警戒レベル2」への引き上げで、登山鉄道の利用客は3割ほど落ちているそうですが、沿線の8000株のアジサイを見て走る分には危険はなしということで、夜のライトアップされた幻想的は風景を、少しでも多くの方が楽しんでくれれば、というのが関係者の皆さんの思いでしょう。

 ところで、なぜ梅雨前線は1カ月もの長い期間、停滞するのでしょう。「今でしょう」の東進ハイスクール・林修先生の同僚、村瀬哲史先生(地理)が、テレビのクイズ番組で解説をしていました。なんとなく聞き流していたのですが、記憶をたどると、①梅雨は日本から中国にかけての東アジアの一部にしかない、②それはヒマラヤがあるから――という趣旨の説明だったようです。

 大陸方面の冷たい高気圧(オホーツク海高気圧)と暖かい太平洋高気圧がぶつかって大気の状態が不安定になり、梅雨前線が発生するというのは、なんとなく知ってるつもりですが、詳しいメカニズムを改めて問われると、答えに窮します。

 で、村瀬先生の出番です。西から東に吹く上空のジェット気流は季節が春から夏に変わり始めると徐々に北上しますが、ヒマラヤ山脈までくると南北2つに割れて流れて行くんですって。他の気候に関するサイトなどによると、気流の主流は高度5500メートル程度で、8000メートル級の山々が連なるヒマラヤ、さらにその東側に4000メートル超のチベット高原が続き、2つに分かれた気流はオホーツク海あたりまでくっつかずに流れて、やっと合流する。で、高高度の気流は冷えてますから、オホーツク海で冷たい空気が下降して高気圧が作られ、南の太平洋高気圧と押し競饅頭(おしくらまんじゅう)よろしくセメギ合うので梅雨前線が生じ、停滞する、ということのようです。

 夏本番に向かってジェット気流がさらに北へと押し上げられ、全体がヒマラヤ山脈を越えて一つになると、太平洋高気圧もグッと北にせり出して梅雨明けです。

 今年の梅雨入りは、関東甲信地方は平年並みの6月8日でした。暦の二十四節季に次ぐ雑節の「入梅」が6月11日ですから、まあ、いいところという感じでしょうか。関東甲信地方の梅雨明けの平年は7月21日。あと1カ月余り、気を抜けない日々ですが、安心安全なビルを目指して、万全の態勢で臨みます。

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