2015

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AKB本拠?――久しぶりに「ビル名あれこれ」(PART3)

 1年近く前、ビルの名前をネタに2回ほど書きましたが、久しぶりにまたビル名の話です。

 ネットでいろいろ検索していて、アイドルグループ「AKB48」絡みで話題になっているビルがあったので、その話を。

 AKB48を運営するのは「株式会社AKS」で、竹橋からも地下鉄東AKS本社.JPG西線・日比谷線を乗り継いですぐの秋葉原駅近くにあります。JR駅北西の線路沿いにある再開発エリア「秋葉原クロスフィールド」の西隣り、AKB48劇場もあるドンキホーテのビルですね=写真㊨

 秋葉原のJR線路脇(千代田区神田練塀町)にある「AKSビル」というオフィスビルが、一番上の写真です。同じ秋葉原なので、ここが「AKBの本社ビルか?」と、ネット(例えばOK Waveなど)で話題になっているようです。(ファンは小さなことにも興味津々)

 ちなみに、「株式会社AKS」の由来は、A(秋元康・総合プロデューサー)、K(窪田康志・AKS元代表)、S(芝幸太郎・Office48代表)という「秋葉原48プロジェクト」草創メンバー3人の頭文字といいます。また、「AKB48」という名前自体、秋葉原(AKIHABARA)に由来すると思っていましたが、一説にはAK(秋元の「あき」)、KB(窪田「くぼ」)、48(芝の「しば」)から誕生したという説もあるとか。

ま、それはいいとして、「AKSビル」は写真のごとく、2004年竣工のなかなかユニークなビルで、鉄骨造・地下1階地上8階建て、延べ床面積1万平方メートル余り。設計・施工の竹中工務店のサイトには「外装は計画道路・JR高架・地区施設広場といった面ごとに異なる環境に対応し、変化させることで豊かな表情を創出しました」とあります。

 一般に「野村不動産の物件」と言われますが、同社の有価証券報告書には「当社グループが賃借している主要な転貸用建物」として記載されており、オーナーは青果物卸売で最大手の東京青果㈱(本社・大田区)。そこで、東京青果のサイトを除いてみると、「沿革」に「平成16年10月 秋葉原にAKSビル完成」と記されています。神田市場の碑.jpg

 なぜ青果が秋葉原?? 東京青果は、今は秋葉原から大田区に移転しています。というのも、JR秋葉原駅の北西、オフィス・商業施設・産学連携関連施設などが複合した「秋葉原クロスフィールド」が2006年にオープンしましたが、この一帯は、かつての「神田青果市場」でした。JRの線路を挟んでAKSビルの反対側です。クロスフィールド内の植栽には「神田青果市場跡地」のプレートが設けられ=写真㊨、「昭和3年(1928)から平成元年(1989)の61年の間ここに日本一の青果市場がありました。現在、市場は大田区東海に移転AKSビル表紙.jpgし、大田市場と名を変えています」とあります。AKSビルは東京青果㈱が大田区に移転した跡を再開発したものなのでしょう。

 では、AKSというビル名の由来は?――これが、いまひとつよくわかりません。

 月刊「建築技術」という雑誌の2006年5月号=写真㊧=は表紙もAKSビルで、その目次を見ると、竹中工務店の人の報告が載っていて、「AKSビル(東京青果秋葉原ビル)」という表記があります。「A」または「AK」が「秋葉原」として、「S」は「青果」でしょうか・・・「再開発」かもしれません。

 そんなことを考えながら秋葉原の街を歩いたら、妙に疲れちゃいました。

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