元茨城県民から問題です。水戸と聞いて思い浮かべるものは? 人物なら水戸黄門(徳川光圀)、徳川慶喜(よしのぶ)、徳川斉昭(なりあき)でしょうか。近現代の政治家は大物が見当たらず、過去、戦前を含め茨城県出身の首相はいません。稀勢の里は牛久市出身です、横綱への道は遠いけど。
特産品では納豆。でも、新鮮な野菜、肉、魚等の食材は豊富で、料理に凝らなくても美味しいから名物料理が必要ないという解説を聞きます。
さて、今回の話は梅です。水戸と言えば梅。水戸市民(茨城県民)は梅が大好きです。水戸市に日本三名園のひとつ「偕楽園」がありますからネ。今年も、早や梅の便りが届いています。茨城県公園サポーター「偕楽園四季の会」が運営するサイト「速報偕楽園」(http://www.kairakuen.u-888.com/)は1月11日、「ほころび始めた偕楽園の梅」を速報しています=写真㊤。
偕楽園は1842(天保13)年、第9代藩主・斉昭公が「衆と偕(とも)に楽しむ場」、つまり家臣や領民の憩いの場にと造った由緒正しい庭園で、2、3月には約13ヘクタールの敷地に100品種、3000本の梅が咲き誇ります。梅まつり(今年は2月20日~3月31日)の期間中の日曜は観梅デーとして、野点茶会や水戸の梅大使・水戸黄門一行との写真撮影サービス、琴の野外演奏会などが行われ、JR常磐線は土日祝日を中心に、「偕楽園駅」に臨時停車します。
1999年7月に隣接する千波湖と周辺などと併せて「偕楽園公園」となりました。広さは300ヘクタールにもなり、都市公園としてはニューヨークのセントラルパークに次いで世界第2位です。子供が幼いころ、ここに連れて行けば安心してのんびり遊ばせることができました。写真㊧は梅まつり期間中の2009年3月5日、偕楽園内の好文亭(斉昭公の別邸)から望む偕楽園の梅と千波湖です。
なにより、日本三名園の中で、唯一、入園料が無料(好文亭は大人190円・小中学生100円の観覧料が必要)というのが、元県民としては誇らしいところです(金沢の兼六園は早朝無料ですが、有料開園時間の15分前に退園しなくてはなりません)。斉昭公の遺志を継いで、水戸徳川家が県に寄付して県営公園となった際の条件が無料継続だったと、聞いた記憶があります(県は管理費の一部でも利用者に負担してほしそうですが)。
パレスサイドビルがある竹橋など都心から水戸へは、地下鉄やJRで上野へ行ってJR常磐線特急に乗れば概ね1時間半(自由席特急券1300円を含め運賃3670円)。地下鉄などから北千住か松戸でJR常磐線の在来線に乗り継いでも2時間半余り(運賃2080円)。私は在来線も愛用しています。