竹橋から地下鉄をちょっと乗り継いで訪ねた千代田区・麹町4丁目交差点の「夏の思い出」という少年像の着せ替えの話を8月27日の当ブログで紹介しましたが、政治的な「着せ替え」というか、改ざんと言うか、まあ、銅像に色を付けちゃう話も時々あります。
日本では気に入らない像に赤ペンキをぶっかけるなんていう野蛮なの(?)が多いみたいですが、今回ご紹介は、粋と言うとなんですが、東欧のブルガリアという国の、勇ましそうな像がピンクに塗られちゃったという話です=写真㊤。時事通信社が8月に配信した記事によると、首都ソフィア中心部に建つ像が一夜にして塗り上げられたそうで、下の文字は「ブルガリアは謝罪する」。写真にはありませんが、横には「プラハ'68」の字もあります。45年前の1968年8月20日、ソ連軍を中心にした旧ワルシャワ条約機構軍が、当時のチェコスロバキアに侵攻し、「プラハの春」と呼ばれた民主化運動を鎮圧しました。これにブルガリア軍も加わっていたことを謝っているのです。
この像は、第2次世界大戦でソ連軍がブルガリアを「解放」したことをたたえる像と思われます(東欧にはこの手の像がいっぱい造られました)。元々は写真㊨㊦のような姿ですが、ネットで検索すると、次々と、いろんな姿がヒット。例えば2011年6月に 写真㊧のスーパーマンの衣装などに塗られ、さらに、2012年2月には写真㊧㊦のようにヘンなお面を被らされたことも。きっと、落書き・いたずらの名所なんでしょう。出来栄えはスーパーマンが圧勝ですネ。
ブルガリアは第2次大戦でドイツに加担した歴史もあります。冷戦は終結しましたが、民族的、政治的、経済的に今も旧ソ連圏の関係は複雑なようで、同国ではこの像を撤去すべきか否か論争が続いているそうです。