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レトロなネーミング

  丸ビルは「丸の内ビルヂング」か「丸の内ビルディング」か。正解はもちろん「丸の内ビルディング」です。でも、建て替え前までは「ビルヂング」が正解でした。パレスサイドは誕生の時から「ビルディング」です。

 外来語の表記ですから、どちらが正しいとか正しくないとかいう問題ではありません。その語感から何を感じ取るかということでしょう。丸の内、大手町界隈でこの10年間に「ビルヂング」が10棟なくなり、「ビルディング」が10棟増えました。ということは「ビルヂング」にはレトロな感じがあるのかな、ということでしょう。

 ビルの所有者、運営者、管理者の集まりにビル協というのがありますが、これは「日本ビルヂング協会」「東京ビルヂング協会」などの略称です。業界自体の歴史の重さを感じさせるネーミングで、いまのところこれを変えようという声はありません。

 東京から大阪に向かう新幹線が名古屋駅を過ぎてすぐ右側に見える「大名古屋ビルヂング」の看板が最近消えました。同ビルは三菱地所が建て替えのために現在解体作業中で、地上34階の高層ビルを建設、2015年に竣工の予定です。このビルは伊勢湾台風(1959年)で大きな被害を受けた東海地方を活性化させようと、東京都心を中心にビル事業を手掛けていた三菱地所が地方進出の第1号として建設したもので、1965年に竣工しました。いま5年目を迎えたミッドランドスクエア(毎日ビルディングと東和不動産が運営)とともに、名古屋駅前の新旧の「顔」でした。

 その「大名古屋ビルヂング」、最近の丸ビルや新丸ビルの例からすれば、建て替え後は「ビルディング」になるはずでしたが、名古屋市民や中部財界の強い希望で「ビルヂング」を残すことになりました。「大名古屋経済圏をめざす地域活性化の象徴的な名前」「市民に親しまれており新幹線の窓からも見えていたために全国的に知名度が高い」などの理由によるものでそうです。

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