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ビルのだるま落とし

  東京・大手町の内堀通りと永代通り交差点の「りそな・マルハビル」の解体作業が始まっています。地上24階、地下4階のオフィスビルは1978年に開業したもの。2008年に三菱地所の特定目的会社がビルを取得し、2010年に27%をJXホールディングスに売却しました。りそなはすでに江東区深川に移転、ニチロマルハも同区豊洲に引っ越しています。

 解体された後、2013年から2016年にかけて隣接の三菱東京UFJ銀行大手町ビル敷地と併せて、高層ビルが2棟建設される予定です。完成後にはJXグループなどが入居することになっています。

 その「りそな・マルハビル」の解体手法として使われるのが、だるま落とし工法です。ビルを下のフロアから少しずつだるま落としのように抜いていくという独特の方法で、鹿島建設が開発したカットアンドダウン工法です。2007年から2009年にかけて東京・赤坂の同社本社ビル3棟を世界で初めてこの工法で解体しました。

 地震などでの倒壊防止のためにコアウォールで内部を補強してから、ジャッキで固定→地上に近い作業階を解体→ジャッキを降ろして上層階を降ろす→新たな作業階を解体、の作業の繰り返しです。

 騒音や粉じんが少なく、廃材をリサイクルしやすく、高所作業の危険性もなく、まさに地球にやさしい解体工法です。「りそな・マルハビル」では今、解体に向けての内部作業をしています。もう少しすると、だるま落としに入っていきます。1フロアずつ背が小さくなっていくので、パレスサイドビルの屋上から観察しても最初は気がつかないかも知れません。でも24階のビルが20階以下になったころには「あれっ」と誰しもが思うでしょう。お昼休みにパレスサイドビル屋上から定点観測してみてはいかがですか。

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