マッターホルンのふもと、スイス・ツェルマットの駅前では環境保全のための電気自動車(写真右端)のわきを、少年に引き連れられたヤギの一群がのんびり散歩しています。タイムマシンで19世紀のヨーロッパに田舎に逆戻りしながら、最先端の電気自動車がそこにある、という不思議な光景です。
大手町や丸の内のビジネス街を歩いていると、街並みは整っていますが、あまりに機能的で整然とし過ぎていて、人間的なぬくもりや自然の温かみが欠けているような気がします。都市空間の中に、いかに緑や水を風景として取り入れるかが大事ではないでしょうか。
パレスサイドビルは皇居の緑とお濠の水が目の前にあります。平日の昼間に開放している(午前11時45分から午後2時まで)屋上は芝生で、天気のいい日はビルで働いている人たちや、散策に訪れる人たちの憩いの場になっています。昨年11月に83歳で亡くなったビル設計者、林昌二さん(日建設計)の思想が見事に体現されています。
その林さんを偲ぶ人たちが3月上旬に9階のレストラン「アラスカ」に集います。