毎日ビルディング10
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東京国立近代美術館23567891012文学散歩MAP皇居東御苑北の丸公園Nパレスサイドビル首都高速都心環状線東京メトロ竹橋駅東京メトロ東西線都営新宿線九段下駅靖国通り神保町駅俎橋一ツ橋夏目漱石の石碑硯の井戸1114九段坂竹橋一ツ橋門跡九段坂病院予備門跡陸軍の兵舎跡神保町交差点一橋家邸跡高等商業学校跡学士会館半蔵門線都営三田線文学スポット1文学スポット2日本武道館科学技術館江戸の中心である竹橋界隈では、時代小説の主人公も大活躍です。 皇居の緑や歴史遺産に彩られた都心の一角にひときわ存在感を放つパレスサイドビル。周辺は古くから文化人が集い、大学や専門学校も集中。大使館など各国機関も多く、交通アクセスにも優れているのでビジネスの拠点に最適です。文豪も愛した、自然と歴史、国際色豊かなエリア機能的で快適なオフィスビルISO9001認証取得東京メトロ 竹橋駅直結 パレスサイドビル テナント募集中300台収容の地下駐車場駐車料金30分ごとに300円 またパレスサイドビルは、日本のモダニズム建築20選にも選ばれた完成度の高い大規模複合ビル。通信インフラの整備などリニューアルも積極的に行い、機能性と快適性が調和したオフィスビルとして高い評価を受けています。……神田の高等商業学校へ行くつもりで、本郷四丁目から乗ったところが、乗り越して九段まで来て、ついでに飯田橋まで持ってゆかれて、其処で漸く外濠線へ乗り換えて、御茶の水から、神田橋へ出て、まだ悟らずに鎌倉河岸を数寄屋橋の方へ向いて急いで行った事がある。…………彼女は童女のように円く肥って眼をつぶり口を閉じ、寝台の上に仰臥したままいくら呼んでも揺っても眠つていた。呼吸もあり、体温は中々高い。すぐ医者に来てもらって解毒の手当し、医者から一応警察に届け、九段坂病院に入れた。…………愕然として文三が夢の覚めたような面相をしてキョロキョロと四辺を環視わして見れば、何時の間にか靖国神社の華表際に鵠立でいる、考えて見るとなるほど俎橋を渡ッて九段坂を上ッた覚えが微に残ッている……家を飛び出した内海文三が靖国通りを歩いた司馬遼太郎・講談社文庫『ノルウェイの森(上)』・講談社『ノルウェイの森(上)』・講談社『村上春樹全作品1979~1989(6)』・文春文庫『翔ぶが如く(三)』・文藝春秋『翔ぶが如く(二)』・講談社文庫『新装版 天璋院篤姫(下)』・講談社『新装版 天璋院篤姫(下)』司馬遼太郎作の歴史小説で、西郷隆盛らを中心として、征韓論、西南戦争など明治日本の歴史が描かれています。竹橋にあった陸軍の兵舎(地図 )では、征韓論に敗れた西郷隆盛が辞職したことが分かると、薩長の士族の間で大きな動揺が起こりました。学生運動の時代を舞台として、「僕」と「直子」を軸に、思春期の葛藤や恋愛、人間模様などを巧みに描いた小説です。この作品のはじめ、中央線で再会した「僕」と「直子」は四ツ谷で電車を降り、神保町交差点(地図 )などを歩いています。『翔ぶが如く』村上春樹『ノルウェイの森』宮尾登美子『天璋院篤姫』■ 作品紹介 ■明治を代表する文学者、正岡子規の新聞連載をまとめた随筆集で、あらゆるテーマの164編を収録しています。「六月十四日」の回では一ツ橋にあった、東京大学予備門を受験したときのことを回想。学力不足ながら場慣れのために入試を受けたところ、意外にも合格していました。ただし、実際に入学した後は英語で苦労したのだそうです。■ 作品紹介 ■主人公のお玉は貧しい父を養うため、高利貸・末造の愛人となっていましたが、そんな生活のなか医学生・岡田に心を寄せるようになります。この場面は、お玉の存在を知った妻と喧嘩した末造が、淡路町から神保町の方向にあてもなく歩いてくるシーン。末造は俎橋を抜けたところにあった店で、お玉へのプレゼントとして紅雀(スズメの仲間の飼い鳥)を購入しました。■ 作品紹介 ■ふだんは目立たないが実は腕の立つ同心・近藤右門が、事件を鮮やかに解決するシリーズです。「笛の秘密」事件では、竹橋付近で将軍・家光公が山王祭りの行列を見物。その目の前で、仮装した牛若丸が、笛を吹いたとたんに泡を吹いて死亡します。■ 作品紹介 ■竹橋エリアにある共立女子学園は明治19(1886)年に創立されました。創立に携わったのは作家永井荷風の父・永井久一郎、鳩山由紀夫現総理大臣の曾祖母・鳩山春子など34名。彼らの共同設立であったことから「共立女子職業学校(現共立女子学園)」の校名がつきました。あの一節が刻まれた文豪ゆかりの石碑滝沢馬琴が硯を洗った井戸永井荷風の父ゆかりの学校が竹橋エリアに竹橋近辺に残る与謝野晶子の足跡……神輿に従って朝の五つに地もとを繰り出し、麹町ご門から千代田のご城内へはいって、松原小路を竹橋のご門外へぬけ出ようとするところで、将軍家ご一統がお矢倉にてこれをご上覧あそばさるというならわしでした。……MAPエッセイの中には、文豪が出合った折々の竹橋の姿が見つかります。……その消えてゆく運命を荷っている雪達磨のうちでも、日かげに陣取っていたものは比較的に長い寿命を保つことが出来た。一ツ橋門外の二番御神田を中心に活躍した岡っ引・半七が、さまざまな事件の手柄話や失敗談を語る連作小説シリーズです。「雪達磨」の事件では、一ツ橋付近にあった雪だるまの中から、男の死体が発見されて……。■ 作品紹介 ■司馬遼太郎司馬遼太郎作の歴史小説で、西郷隆盛らを中心として、征韓論、西南戦争など明治日本の歴史が描かれてでは、征韓論に敗れた西郷隆盛が辞職したことが分かると、薩長現代小説現代にいたるまで、竹橋エリアは文学の舞台に選ばれ続けています。121011512夏目漱石の代表作で、大学入学のため上京した三四郎と友人たちとの交流を描いた作品です。入学早々「野々宮君」の家を訪ねようと思い立った三四郎ですが、先日電車の乗り換えを間違えた経験が頭をよぎります。本郷を出て「南神保町」で降りるはずが、飯田橋まで行ってしまったのです。ここに出てくる「神田の高等商業学校」は、のちに一橋大学の前身となりました。■ 作品紹介 ■初めて言文一致の文体で書かれ、日本の近代小説の始まりともいわれる作品です。主人公・内海文三は高潔ではあるが不器用な性格が災いし、役所を免職になるなど災難が続きます。ここで取り上げたのは、世渡りのうまい元同僚・本田昇に、居候先の家族の前で侮辱され、家を飛び出してきたシーン。小川町の家を出て、むしゃくしゃしながら歩くうちに九段まで来ていました。鷗外の名作『雁』に描かれた明治の俎橋……そこを通り過ぎると、右へ廻って俎橋の手前の広い町に出る。この町は今のように駿河台の下まで広々と附いていたのではない。殆ど袋町のように、今末造の来た方角へ曲がる処で終って、……●岩波文庫『雁』 ●新潮文庫『雁』 智恵子が一命をとりとめた九段坂病院一ツ橋で起こった事件に、半七の推理が冴える祭りのさなか、竹橋で殺人事件発生7智恵子がをとりとめた九段坂病院たかむら・こうたろう(1883~1956)彫刻家、評論家、詩人。父は彫刻家・高村光雲で、自身も彫刻家として活躍。妻・智恵子についての作品集『智恵子抄』などを通し、詩人としても高い評価を受けている。まさおか・しき(1867~1902)俳人、歌人。俳句、短歌の革新運動を進め「写生論」を提唱した。日清戦争従軍後は病床生活を送るなか、俳句をはじめ短歌、随筆など、日本文学全般をリードした。なつめ・そうせき(1867~1916)写真:国立国会図書館HP小説家、評論家、英文学者。代表作に『吾輩は猫である』『こころ』『三四郎』など。松山、熊本で学校教師を務めた後、イギリスへ国費留学。帰国後、本格的な創作活動を開始した。ささき・みつぞう (1896~1934)小説家。はじめ『地主の長男』など純文学で注目されるが、生活の貧しさから大衆文学に転向。代表作『右門捕物帖』『旗本退屈男』はたびたび映画・ドラマ化され人気を集める。千代田区猿楽町1-1-1千代田区九段北1-5-7西郷隆盛の辞職に竹橋の兵舎が揺れる再会した「僕」と「直子」が神保町を歩いた徳川13代将軍家定の正室・篤姫の波乱に満ちた生涯を描いた作品で、NHK大河ドラマ『篤姫』の原作にもなりました。皇女和宮の輿入れ行列が竹橋(地図 )を通り、江戸城開城後には篤姫が一橋家の邸(地図 )に身を寄せるなど、歴史の要所に竹橋エリアが顔を出しています。歴史の分岐点に竹橋、一ツ橋が登場123●岩波文庫『三四郎』●ワイド版岩波文庫『三四郎』●新潮文庫『三四郎』●集英社文庫『三四郎』●ゴマブックス『三四郎(上)』●集英社『漱石文学全集(五)』●ちくま文庫『夏目漱石文学全集(5)』columnの前で侮辱され、家を飛び出してきたシーン。小川町の家を出て、むしゃくしゃしながら歩くうちに九段まで来ていました。ふたばてい・しめい(1864~1909)小説家、翻訳家。1887年、坪内逍遥のすすめで言文一致体の『浮雲』を発表し、近代日本文学に影響を与えた。ツルゲーネフ『あひびき』『めぐりあひ』などの翻訳でも知られる。……それから及落の掲示が出るといふ日になつて、まさかに予備門(一ツ橋外)まで往て見るほどの心頼みはなかつたが同級の男が是非行かうといふので往て見ると意外のまた意外に及第して居た。……一ツ橋の大学予備門にまさかの合格芥川龍之介が学生時代を回想した作品です。東京帝国大学イギリス文学科に在学していたころ、友人である矢代幸雄(美術評論家)、久米正雄(小説家・劇作家)とともに、学士会館でイギリス文学科の教育方針や封建的な雰囲気について不満を語り合ったのだそうです。学士会館は集会室や宿泊室を備え、明治の文化人が集ったサロンでもありました。■ 作品紹介 ■●岩波書店 『芥川龍之介全集 第十四巻』 学士会館で教授を「攻撃」した芥川龍之介●岩波文庫『墨汁一滴』 ●ワイド版岩波文庫『墨汁一滴』●光文社文庫 『半七捕物帳(三) 新装版』●春陽文庫『半七捕物帳(二)』●筑摩書房『半七捕物帳 巻の三』●春陽文庫 『右門捕物帖(一)』 ※重版未定火除け地の隅に居据っている雪だるまも、……もり・おうがい(1862~1922)文学者、軍医。1881年、東京大学医学部を卒業後軍医となり、のち軍医として最高職についた。その傍らで『舞姫』『雁』『高瀬舟』など、すぐれた文学作品を残している。 ●岩波文庫『浮雲』●新潮文庫『浮雲』江戸の中心である竹橋界隈では、神田を中心に活躍した岡半や失敗談を語る連作小説シリーズです。「雪達磨」の事件では、一ツ橋付近にあった雪だるまの中から、男●筑摩書房『半七捕物帳巻の三』おかもと・きどう(1872~1939)劇作家、小説家。1890年より東京日日新聞(現・毎日新聞)記者として活動。シャーロック・ホームズの影響を受けた『半七捕物帳』は、捕物帳の元祖として知られている。3地図5地図6地図7地図8地図9地図2地図1地図3地図4地図名作に登場する竹橋周辺を歩こう文学の歴史を変えた名作にも、竹橋エリアが登場しています。彫刻家・高村光太郎による詩集で、病没した妻・智恵子に関する詩、短歌、散文が、結婚する以前から彼女の死後まで、およそ30年間にわたって収められています。体の不調と心労が重なるなか、大量の睡眠薬を飲んで意識をなくした智恵子は九段の病院に入院しました。その後、1カ月ほどで退院し、1年間、小康状態を保ったそうです。■ 作品紹介 ■……矢代幸雄、久米正雄の二人と共にイギリス文学科の教授方針を攻撃したり、場所は一つ橋の学士会館なりしと覚ゆ。僕等は寡を以て衆にあたり、大いに凱歌を奏したり。……矢代幸雄、久米正雄の二人と共にイギリス文学科の教授方針を攻撃したり、なりしと覚竹橋に近い番町や富士見町に暮らした与謝野晶子の作品には、しばしば竹橋エリアが登場します。詩『九段坂』では九段から竹橋側の夜景を眺め、日記『六日間』では神保町で買い物をするエピソードが。そんなシーンが見つかるのも、このエリアの魅力です。夏目漱石の母校(現 お茶の水小学校)の門の脇には「吾輩は猫である 名前はまだ無い」という有名な一節が刻まれた石碑があります。漱石を記念して設けられたもので、文学ファンにはおなじみのスポットとなっています。九段には『南総里見八犬伝』で知られる滝沢馬琴の邸の跡があり、当時の井戸が残されています。この井戸で汲んだ水を使い、馬琴が硯を洗っていたと伝えられることから「硯の井戸」と呼ばれ、都の旧跡にも指定されています。橋の大学予備門にあくたがわ・りゅうのすけ(1892~1927)小説家。1916年、大学在学中に発表した『鼻』が夏目漱石に評価されデビュー。大阪毎日新聞社社員などとして執筆活動を続け、『芋粥』『奉教人の死』『羅生門』などを発表。行ってみよう!!文学スポット●新潮文庫『智恵子抄』●角川書店『校本 智恵子抄』●日本図書センター『智恵子抄 愛蔵版詩集』●筑摩書房『高村光太郎全集(2)』【serious literature】【essay】【historical novel】【contemporary literature】江戸の世から多くの文豪が暮らし、闊歩した竹橋エリアは、近代文芸発祥の地ともいわれており、誰もが知っている数々の文学作品に登場しています。読書の秋、文学の中の竹橋を探してみたり、文豪ゆかりの場所を訪れてみてはいかがでしょうか。電気自動車用の急速充電器も設置充電無料写真:国立国会図書館HPほとんそ こようやふくろまちかまくらがしまないたばしかおつきあたりたたずんかすかとりいぎわみまぎょうがにな写真:国立国会図書館HP写真:国立国会図書館HP写真:国立国会図書館HP学士会館で主人公が囚われの身に■ 作品紹介 ■……惨劇のあった翌日、秘密裡に、日本化学会の幹部二十三名が、学士会館の一室で会合した。会場は言うに及ばず、会館内の隅々まで、電球や電熱器をはじめ、うんの・じゅうざ(1897~1949)小説家。逓信省電気試験所研究員を務める一方、創作活動を続ける。SFをまじえた探偵小説が多く、少年SFの開拓者として多くのファンを集め、日本SFの父とも呼ばれる。●三一書房 『海野十三全集 第1巻』9地図写真:徳島県文学書道館写真:国立国会図書館HPcolumn・講談社『新装版 天璋院篤姫(下)』SF小説竹橋エリアを舞台に、奇想天外な事件が起こりました。【science fiction】<参考文献> 本紙面は、各作品紹介に記載した刊行物のほか、下記を参考にしています。・千代田区刊『千代田まち事典』・二松學舎大学文学部国文学科編『二松學舎大学が案内する東京都市文学散歩』戎光詳出版・国立国会図書館ホームページ『近代日本人の肖像』 http://www.ndl.go.jp/portrait/(岩波文庫『三四郎』より)(岩波文庫『雁』より)(岩波文庫『浮雲』より)(春陽文庫『右門捕物帖(一)』より)(新潮文庫『智恵子抄』より)(岩波文庫『墨汁一滴』より)(岩波書店『芥川龍之介全集 第十四巻』より)(三一書房『海野十三全集 第1巻』より)(光文社文庫『半七捕物帳(三)新装版』より) パレスサイドビルには、地下2~4階に300台を収容できる駐車場があります。年中無休の24時間営業、全自動精算システムで入出庫もスムーズ。首都高速出入口(一ツ橋、北の丸、代官町、神田橋)にも近く、ビルへの来館はもちろん、周辺施設を訪れる際にも便利にご利用いただけます。駅直結のビルなので、ここを拠点に地下鉄で移動するのもおすすめです。 地下3階に設置の電気自動車用急速充電器は、30分足らずで無料充電できます。(駐車料金は別途かかります)『毎日新聞』や『サンデー毎日』でもたくさんの名作が連載されました パレスサイドビルには、地下2~4階に300台を収容できる駐車場があります。年中無休の24時間営業、全自動精算システムで入出庫もスムーズ。首都高速出入口(一ツ橋、北の丸、代官町、神田橋)にも近く、ビルへの来館はもちろん、周辺施設を訪れる際にも駅直結のビルなので、ここを拠点に地下鉄で移動するのもおすすめです。 地下3階に設置の電気自動車用急速充電器は、広告

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