インターネットのポータルサイト、Yahoo!の「映像トピックス」という動画を集めたコーナーに、パレスサイドビルが登場しました。(URLはhttps://videotopics.yahoo.co.jp/video/vtps/133825)
「映像トピックス」の「オリジナル動画」で「渋イイビル」という新シリーズが始まり、有楽町の「東京交通会館」とともにその第1号として、取り上げられています。
画像の監修は、都市、建築、鉄道、町歩き、食べ歩きなどをテーマに執筆・編集活動を行う鈴木伸子さん。実は、ほぼ1年前に鈴木さんの著作『シブいビル 高度成長期生まれ・東京のビルガイド』=写真㊨=が出版されていて、この本がベースになっての、今回の動画企画ということです。
画像を拝見してみましょう。エレベーターホール、夢の階段、西玄関アンブレラ(大庇)が次々にア映し出され、「かっこいい」「昭和の」「ビル遺産」の文字が次々に現れます=写真㊦。続いてタイトル=一番上の写真=が登場。
〝前文〟が終わって、タイトルに続く空撮の後、〝本文〟です。4章構成で、まず、「2つのモダンな階段」として、①東玄関の大理石の階段と、②中央コンコースで1階・地下1階を結ぶ「夢の階段」を紹介。
次に、③宇宙船みたいなエレベーターホールとして、独立して設置されている呼び出しボタンもアップで取り上げています。
非常階段、東地下1階の階段下トイレの男女を隔てる大理石壁の丸いくり抜き窓、南面のアルミ鋳物製サン・ルーバーでつないだ後、――
④名物の屋上庭園では、「庭石」の説明も。
動画の下には、きちんと、説明文も載せていただいています。題して「かつて「東洋一」とうたわれたオフィスビル」。ちなみに、「東洋一」というのは、半世紀前の1966年、ビル開館当時のキャッチコピーです。本文は次の通りです。
皇居に面して建つ、1966年落成のオフィスビル。毎日新聞社が所有している。
著書「シブいビル 高度成長期生まれ・東京のビルガイド」でこのビルを取り上げた鈴木伸子氏は、「50年前にできたと思えない、いまだに新しさを感じさせるビル」と評する。
東西に平行に並んだ直方体のビル2棟に「コア」と呼ばれる白い2つの円筒が配置されたデザイン。
外壁には特注レンガが使われており、ミックスされた素材感も特色だ。
「建築当初は『東洋一のオフィスビル』として観光バスも立ち寄る名所だったそうです」(鈴木氏)
1999年、DOCOMOMOによる「日本の近代建築20選」に選出され、現在も建築関係者が見学に訪れるという。
皇居前の「モダニズム建築の傑作」を、鑑賞ポイントを参考に歩いてみてはいかがだろうか。
Yahoo!は、この「渋イイビル」シリーズのコンセプトをPRする動画も作成しています=写真㊤の2枚。(URLはhttps://videotopics.yahoo.co.jp/video/vtps/135662)
戦後の高度経済成長期、急激に進んだ東京の都市開発で、個性的なビルが次々に生まれた。
1960~70年代ごろに建設されたこれらのビルが今、「シブい」「味わい深い」と再評価されつつある。・・・鈴木伸子氏は、これらのビルを「年を経て円熟味を増した、愛すべきシブい中高年男性」に例える。この動画では、昭和の面影を残すビルたちを「渋イイビル」と題し、その見どころをポイント別に紹介する。2020年の東京五輪開催を前に、再開発が進む東京。変わりゆく街のなかで、変わらず存在感をはなつビルの魅力を、今こそ発見してみよう。
説明文には、このように書いて、観賞ポイントとして、①美しき職人仕事、②渋イイ名店、③レトロな近未来――を挙げています。
動画は、いずれも約1分。結構短いというか、情報満載、よく短い中にこれだけ入れていただいたという感じですから、ちょっと、その分、せわしいです。先ず通しで見て、その後、もう一度、ところどころストップしながら、じっくり見ていただければと思います。