【2017年2月】のアーカイブ

 『シブいビル』(鈴木伸子著、写真・白川青史)という本が2016年夏に刊行されました。そこでパレスサイドビルが収録されていますが、今度は、その本を、新潮社の季刊誌「考える人」の河野通和編集長が発行している週刊メルマガ708号(2月9日配信、http://kangaeruhito.jp/articles/-/1960)のコラムで取り上げていただき、パレスサイドビルを詳しく紹介してくださっています=写真㊤●DSC_8030トリ小小.jpg

 『シブいビル』は、㊤の青空の写真が表紙で、アップにすると写真㊨のようになっていて、パレスサイドビル写っています。副題と言うか、タイトルの全文がちょっと長く、『高度成長期生まれ・東京のビルガイド  シブいビル』といいます。出版元の㈱リトルモアの説明では、「高度成長期に急激に進んだ都市整備のなかで新しく建設され、現在に至るまで長期間にわたって人々に親しまれてきた商業ビル、娯楽ビル、ホテル、オフィスビルといった複合ビルを取材し、写真と文章で、それぞれの建物の、都市の装置としての役割と建築的味わい・魅力を紹介するガイド」ということで、表紙の帯には「昭和のビルよ、永遠に―。」とあります。

 本書はB6版128ページ。「1 有楽町と新橋は渋いビルの聖地である」「2 ショッピングはナウでオシャレな空間で」「3 娯楽の時間はゴージャス&レトロで楽しく」「4 颯爽と歩きたくなるオフィスビルヂング」の4章構成で、1は東京交通会館やニュー新橋ビル、2は日本橋高島屋増築部分やソニービル、3はホテルニューオータニやロサ会館(池袋)などが取り上げられています。そして、全体のページの約半分を占め●DSC_8017トリ小小.jpgる4では、トップにパレスサイドビルが登場=写真㊧。他には三会堂ビル(溜池交差点)、目黒区総合庁舎、新東京ビル・国際ビル(丸の内)などが並んでいます。

 パレスサイドビルについての文章では、50年前に開業した当時のキャッチコピー「東洋一のオフィスビル」をそのまま使い、「未だに新しさを感じさせる......デザインの質が高く、少しも古びていない」と書いていただきました。具体的に東西コア(エレベーター塔)や、1階と地下1階をつなぐステンレス編上げの「夢の階段」、東正面玄関下の地下1階トイレのところの壁の丸いくり抜きなど、写真を中心に8ページにわたってパレスサイドビルの特徴や見どころを記述。また、屋上庭園が昼間開放されていることも紹介していて、そこにある庭石が、パレスサイドビル建設前にここにあった旧リーダーズ・ダイジェスト社の建物にあったイサム・ノグチによる日本庭園から移設したことにも触れています。考える人メルマガ170209②小.jpg

 メルマガを書いた新潮社・河野編集長は中央公論社(現・中央公論新社)で「婦人公論」「中央公論」の編集長等を歴任したのち、新潮社に転じた名編集者です。今回のメルマガで、『シブいビル』について、「パレスサイドビル(千代田区一ツ橋1丁目)が登場するのも、私にとっては嬉しい限りです」と書いた上で、もう1冊、『昭和の特別な一日』(杉山隆男著、新潮社)も取り上げ、パレスサイドビルに関して書かれた部分を詳しく紹介しています=写真㊨

 「築四十五年をへたいまでも(現時点では51 年ですが・引用者註)このビルがその年数を感じさせないくらい新しさを保ち、肩をそびやかすような超高層ビルの連なりにまったく引けをとっていないのは、何より建築物としてのフォルムの美しさと個性豊かなスタイル、さらに深い緑に覆われた皇居のお濠に面しているという最高の立地を活かし、景観との調和をとりながらその素晴らしい景観を逆にうまく利用した点にある。......この建物は一般開放されている屋上庭園や、宇宙ステーションのようなエレベーターホール、階段の先端的な意匠など、感動的な見どころがたっぷりあります。そのあたりのツボをよく心得た著者が、適度に刺激してくれるのがたまりません。」

 そして、河野編集長は最後に、「『シブい』ビルの運命は、『記憶』の価値を問う、日本にとって今日的なテーマそのものと言えるでしょう。」と書いて、メルマガを締めくくっています。

 評価していただけるビルを管理する責任を改めて感じます。

 2016年分の税金の確定申告は、16日(木)から受け付けが始まります。これを前に、恒例の麹町法人会、東京税理士会麹町支部主催の無料税務相談会が、15日(水)まで、パレスサイドビル1階正面玄関の脇、「オープンスペース」で開かれています。午前10時~午後4時、東京税理士会麹町支部の税理士さんが1日8人、3日間で延べ24人、交代で確定申告を中心に税金に関する諸々の相談に応じてくれます。確定申告用紙の書き方も教えてくれますよ。また、パソコンで申告できる「e-TAX」についても実地に指導してくれます。

 医療費が多くかかった、住宅ローンを組んだ、ボランティア団体に寄付したなど、申告すると税金が一部戻ってくる人は、相談されてはいかがでしょう。高額所得者でなくても、2015年中に2カ所以上からの収入を得ていた人、20万円以上の原稿料や講演料といった副収入があった人、源泉徴収されていない退職金がある人などは確定申告しなければなりません。

 また、昨年スタートしたマイナンバー制度は、今回の確定申告から適用されます。具体的には、確定申告書にマイナンバー(扶養家族を含む)を記入しなければなりません。そのうえで「e-TAX」で申告すれば確認書類は不要ですが、紙の書類で申告する人は①マイナンバーを確認できる書類、②身元確認書類の提示又はコピーの添付――が必要です(扶養家族分も①が必要)。

 マイナンバーカードの発行を受けている人は、その提示またはコピーの添付だけでOK。それ以外の人は、①として、2015年中に送られた「マイナンバー通知カード」またはマイナンバーが記載された住民票の写し(発行日から6カ月以内)のコピー、②としては運転免許証、パスポート、公的医療保険の被保険者証、身体障害者手帳などのうち、どれか一つのコピーが必要です。

 その他、不明な点、心配なことは、ぜひ税務相談にて、お尋ねください。

 今年の確定申告の受付は、3月15日(水)までです。

2016年分の税金の確定申告は、16日(木)から受け付けが始まります。これを前に、恒例の麹町法人会、東京税理士会麹町支部主催の無料税務相談会が、15日(水)まで、パレスサイドビル1階正面玄関の脇、「オープンスペース」で開かれています。午前10時~午後4時、東京税理士会麹町支部の税理士さんが18人、3日間で延べ24人、交代で確定申告を中心に税金に関する諸々の相談に応じてくれます。確定申告用紙の書き方も教えてくれますよ。また、パソコンで申告できる「eTAX」についても実地に指導してくれます。

医療費が多くかかった、住宅ローンを組んだ、ボランティア団体に寄付したなど、申告すると税金が一部戻ってくる人は、相談されてはいかがでしょう。高額所得者でなくても、2015年中に2カ所以上からの収入を得ていた人、20万円以上の原稿料や講演料といった副収入があった人、源泉徴収されていない退職金がある人などは確定申告しなければなりません。

また、昨年スタートしたマイナンバー制度は、今回の確定申告から適用されます。具体的には、確定申告書にマイナンバー(扶養家族を含む)を記入しなければなりません。そのうえで、eTAX」で申告すれば確認書類は不要ですが、紙の書類で申告する人は、①マイナンバーを確認できる書類、②身元確認書類の提示又はコピーの添付――が必要です(扶養家族分も①が必要)。

マイナンバーカードの発行を受けている人は、その提示またはコピーの添付だけでOK。それ以外の人は、①として、2015年中に送られた「マイナンバー通知カード」またはマイナンバーが記載された住民票の写し(発行日から6カ月以内)のコピー、②としては運転免許証、パスポート、公的医療保険の被保険者証、身体障害者手帳などのうち、どれか一つのコピーが必要です。

その他、不明な点、心配なことは、ぜひ税務相談にて、お尋ねください。

今年の確定申告の受付は、315日(水)までです。

 パレスサイドビルから、ぶらぶら散歩に出て20分ほど、御茶ノ水まで歩くと思いのほか近いと感じます。神保町、駿河台下、あるいは小川町を抜けて行きますが、JR御茶ノ水駅界隈は三菱財閥岩崎家の屋敷があったところで 軍艦山とも称されていた高台DSC_8103小.jpgですので、必ず登っていかなければならないのは、ちょっときついのですが...。坂が多いエリアですね。

 その一つ、駅前にそびえる高層ビル「ソラシティ」(旧日立製作所本社)のすぐ南側を歩いていたら、「幽霊坂」という標識を見かけました=写真㊤。坂を下から見たのが写真㊨です。㊨㊦の地図の赤が幽霊坂で、地番は千代田区神田淡路町2丁目。

 千代田区の案内標識(1980年設置)の説明文によると、もとは紅梅(こうばい)坂(地図の青色)と続いていたのが、1924(大正13)年の区画整理で本郷通りができたため、二つに分かれたそうです。ちなみに、2015年10月5日の当ブログで紹介した雁木(がんき)坂(地図のピンク)もすぐ近く。また、線路沿いの坂(地図の黄色)は淡路坂といいます。

 紅葉坂はニコライ堂のところから西に延びていて、ここにも標識が立っています=写真㊧㊦。その標識の説明には「このあたりは紅梅町とよんでいたのでこの名がつきました。......『東京名所図会』に『東紅梅町の中間より淡路町二丁目に下る坂あり、もと埃(ほこり)坂と唱えしに、維新以後、淡地図 幽霊坂4.jpg路町の幽霊坂と併せて紅梅坂と改称せり』とかかれています」とあります。幽霊坂の説明文に戻ると、「『東京名所図会』には、『紅梅坂』は『往時樹木陰鬱にして、昼尚凄寂たりしを以って俗に幽霊坂と唱えたりしを、今は改めて紅梅坂と称す』とかかれています。また古くは光感寺坂とも埃坂などとも呼ばれていたこともあるようですが、一般には幽霊坂の紅梅坂0.jpg名でとおっています」となっています。

 江戸切絵図の「駿河台小川町絵図」(国立国会図書館デジタルコレクションより)=写真㊦=には、「ユウレイサカ」(赤囲い)、「カンキサカ」(ピンク囲い)の字が読めます。江戸時代から「幽霊坂」だったわけですね。

 いまは「鬱蒼とした」なんてことはもちろん、ありませんが、この辺り、都心にしては意外に人通りが少なめ、淋しげです。やっぱり、お化けがいるのでしょうか?

 パレスサイドビルに入居するテナントの皆さんとビル関係者の絆を深めようと「パレスサイドビル賀詞交歓会」が125日、同ビル地下1階の毎日ホールで開かれ、テナントやビル関係者ら約100人が参加しました。

 テナントの皆さんとビル関係者が一堂に会しての新年の催しは昨年から始まり、今回が5回目になります。東日本大震災を体験し、いざという時には助け合っていこうという機運が高まりったことが背景にあります。

 交歓会は講演と懇親会の2部構成。第1部では毎日新聞客員編集委員の西川恵さんが「総理官邸に見る饗宴外交」と題して講演しました=写真。西川さんは毎日新聞3面のリレーコラムの金曜「金言」を担当し、欧州から中東にかけての長い特派員経験をベースに、外交、安保など国際政治や経済など「硬派」なテーマを歴史的な背景などを踏まえて掘り下げるほか、こぼれ話的な柔らかいネタを織り交ぜた筆致に定評があります。

 この日の講演も、表向きの外交の裏で、晩さん会など食事が果たす役割に注目。「食は政治の延長である」として、料理の質やワインのレベルなどで、もてなしの水準、ひいては接待先の国(首脳)の、もてなす側の位置付けの軽重、首脳同士の親密さなどが分かるなど、興味深い話を、パリ特派員時代のエリゼ宮(仏大統領府)での取材などを織り交ぜて解説しました。

 ちなみに、日本で料理を外交に意識的に生かそうとしたのは鳩山由紀夫首相が、天然ガスが豊富なトルクメニスタンの大統領を迎えた200912月の歓迎夕食会で、大統領が馬が好きなことに着目し、馬にちなんだワインをわざわざ用意したのが最初ではないか、というのが西川さんの分析。その後は首脳外交に食を活用することが増えていき、安倍晋三首相はもてなし戦略に熱心で、特に日本食のPRに力を入れているとのことです。また、最近は日本のワインの質が上がってきていることもあって、全国の国産ワイン(といっても超高級品)を活用することが増えているという話も披露されました。

 続く懇親会では、羽田恒夫・毎日ビルディング社長の乾杯の発声の後、西川さんも交えて懇談。武田芳明・毎日新聞社専務取締役、藤田恭嗣・メディアドゥ社長のあいさつもあり、参加者は名刺交換をしたり、会社や自己紹介など、交流を深めました。

パレスサイドビルに入居するテナントの皆さんとビル関係者の絆を深めようと「パレスサイドビル賀詞交歓会」が125日、同ビル地下1階の毎日ホールで開かれ、テナントやビル関係者ら約100人が参加しました。

テナントの皆さんとビル関係者が一堂に会しての新年の催しは昨年から始まり、今回が5回目になります。東日本大震災を体験し、いざという時には助け合っていこうという機運が高まりったことが背景にあります。

交歓会は講演と懇親会の2部構成。第1部では毎日新聞客員編集委員の西川恵さんが「総理官邸に見る饗宴外交」と題して講演しました=写真。西川さんは毎日新聞3面のリレーコラムの金曜「金言」を担当し、欧州から中東にかけての長い特派員経験をベースに、外交、安保など国際政治や経済など「硬派」なテーマを歴史的な背景などを踏まえて掘り下げるほか、こぼれ話的な柔らかいネタを織り交ぜた筆致に定評があります。

この日の講演も、表向きの外交の裏で、晩さん会など食事が果たす役割に注目。「食は政治の延長である」として、料理の質やワインのレベルなどで、もてなしのレベル、ひいては接待先の国(首脳)の、もてなす側の位置付けの軽重、首脳同士の親密さ等が分かるなど、興味深い話を、パリ特派員時代のエリゼ宮(仏大統領府)での取材などを織り交ぜて解説しました。

ちなみに、日本で料理を外交に意識的に生かそうとしたのは鳩山由紀夫首相が、天然ガスが豊富なトルクメニスタンの大統領を迎えた200912月の歓迎夕食会で、大統領が馬が好きなことに着目し、馬にちなんだワインをわざわざ用意したのが最初ではないか、というのが西川さんの分析。その日は首脳外交に食を活用することが増えていき、安倍晋三首相はもてなし戦略に熱心で、特に日本食のPRに力を入れているとのことです。また、最近は日本のワインの質が上がってきていることもあって、全国の国産ワイン(といっても超高級品)を活用することが増えているという話も披露されました。

続く懇親会では、羽田恒夫・毎日ビルディング社長の乾杯の発声の後、西川さんも交えて懇談。武田芳明・毎日新聞社専務取締役、藤田恭嗣・メディアドゥ社長のあいさつもあり、参加者は名刺交換をしたり、会社や自己紹介など、交流を深めました。

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