【2015年9月18日】のアーカイブ

 毎日新聞を印刷している東日印刷(江東区越中島2)さんの工場を見学してきました。

 パレスサイドビルのある竹橋駅から地下鉄東西線で4駅目、門前仲町から歩いて10分余り。東京海洋大学の隣にあります。「東日」という名は、毎日新聞の前身の「東京日日新聞」、略して「東日新聞」からの名前です。新聞の印刷は、かつては新聞社が自前で刷っていましたが、自社の新聞の印刷だけでは、印刷機を動かす②刷版.jpg時間がごく限られ、もったいないということなどから、別会社(子会社)にして、委託する形がフツーになっています。

 毎日新聞も、そうした流れで、東日印刷をはじめとする子会社などに委託しています。自前で刷っている時代は、竹橋の地下に印刷工場がありましたが、外部委託に伴い、2002年度に竹橋での印刷を終了しています。

 さて、東日さんの工場です。工程全体の流れ間、末尾に付けたマンガ(東日さん④紙.jpgにいただきました)を参照していただきますが、見学したときの写真、せっかく撮ってきたので、いっぱい載せます。

 まず、の刷版です(写真の丸数字は全て末尾マンガに対応)。版といっても、厚手も紙のようなペラペラの金属板です。新聞社のコンピューター上で編集され、紙面の姿に出来上がったデータが伝送されてくると、これをそのまま「版」に刷るのが、この機械です。版は高純度のアルミでで⑤DSC_6592トリ.jpgきていて、特殊な屋薬が塗ってあり、紙面のデータをレーザー光線で照射し、薬液につけると、光があたった所だけアルミが少し溶け、文字などの部分が浮き彫りの状態になります。モノクロ面は版が1枚ですが、カラーはシアン(青)、マゼンタ(濃いピンク)、イエロー、黒の4色を重ねるので、1つのページで版が4枚必要になります。

次に④⑤の紙です。象のトイレットペーパーみたい⑥DSC_6602トリ.jpgですが、1個の重さが約1トン。これが地下の倉庫にドーっと並んでいて、東日さんでは1日25個も使います。自動的にカートが印刷機に運びますが(写真④の右がカートに乗った紙)、安全のため、カートが大きな音を出していました(インディー・ジョーンズのテーマ曲)。紙は印刷機の地下部分に装着(写真⑤)、この紙が1階の印刷機に上がって行って印刷されるのです。

 輪転機に版を装着し、いよいよ、⑦⑧印刷です。見学した時はちょうど夕刊の刷⑧印刷.jpgり始めで、印刷具合をチェックしている段階で、まだスピードが遅く、写真⑧でも、新聞が流れていくのが確認できますが、トップスピードになった時は時速50キロで流れていくそうなので、目にもとまらないという感じでしょう。

 この後、出てきた新聞はコンピューターの指示に従って、自動的に数を数え、バーコード付きの宛策を書いた紙とともに梱包され、発送ゲートに流れていくのが写真⑨です。

⑨発送へ.jpg 大昔、小学校の社会科見学で新聞社の印刷所を見たときは、活字を人力で1字ずつ拾っていたし、版はペラペラでなく、輪転機のドラムに合うように半円形の重たい鉛でした。時代は変わる、ですね(ジジ臭!?)

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