【2014年10月21日】のアーカイブ

 本日(10月21日)はパレスサイドビル屋上の毎日神社で、第75回の例大祭が厳かに挙行されました=写真㊤

 10月9日の当ブログで紹介しましたように、神社はリニューアルされたばかりで、真新しい檜の社(やしろ)と鳥居に生まれ変わりました。それから初めての例大祭です。生憎の雨模様で、全体にテントが張られ、写真がちょっと暗いのはご容赦を。でも、式の時間帯は時折、ほんの小雨がパラパラという程度で、つつがなく終了しました。

 毎度の説明で恐縮ですが、毎日神社は1939(昭和14)年、毎日新聞社(当時は「東京日日新聞社」「大阪毎日新聞社」)の双発機「ニッポン」号が世界一周を達成したことを機に創建され、飛行の安全への思いを込め全国から送られてきた沢山のお札やお守りが収められています。毎日新聞社が有楽町に本社を置いていた時代です。1966年に本社が新築なったパレスサイドビルに移った時に建てられたのが前の社で、それ以来48年、ほぼ半世紀ぶりに一新されました。屋根の真新しい銅の輝きが鮮やかですね。

 神社のご祭神は天照大神(あまてらすおおかみ)と大山咋神(おほやまくひのかみ)。大山咋神を祀る神社では比叡山の麓、日吉大社(大津市)が全国の総本社。太田道灌が江戸城の守護神として川越日吉社から大山咋神を勧請して赤坂近くの日枝神社を建てたことから、同神社が江戸時代に徳川家の氏神とされ、明治以降は皇居の鎮守とされているとか。

 大山咋神を祀る縁で、毎日神社には日枝神社からいつも来ていただいているそうです。この日も、神職2人のほかに雅楽奏者2人も来訪されていました 写真㊨●DSC_3715トリ.jpg楽器は、右側が笙(しょう)という、竹を組み合わせてハーモニカのような、ちょっとモワーとした音が出る管楽器で、翼を立てて休んでいる鳳凰に見立てて鳳笙(ほうしょう)とも呼ばれます。よく見ると、奏者の前の机上に練炭火鉢がありますネ。よっぽど寒がりなのかって? いえいえ、構造上、呼気によって内部が結露しやすく、吹き続けると簧(した=振動して音源となる薄片、リード)に水滴が付いて音程がずれたり音が出なくなったりするので、演奏前や合間に暖める必要があるそうです。左は龍笛という横笛。普通は、これに篳篥(ひちりき)という小ぶりの縦笛を加えて演奏するのをよく見ます。

 例大祭には毎日新聞社の朝比奈豊社長以下の役員、羽田恒夫毎日ビルディング社長ほか関連会社代表、毎日新聞とヘリを共同運行している共同通信の福山正喜社長ら関係者70人余りが参列し、玉串を奉納しました=写真㊦。ニッポン号の関係で、ニッポン号の機長、副操縦士のご遺族をはじめ、三菱重工業、三菱航空機、日本航空、ANAホールディングスの関係者らも例年通り参列されました。

●DSC_3718トリ.jpg というわけで、例大祭も飛行の安全祈願が主テーマですが、「絶対に落ちない」に通じるとして、受験合格のご利益があると、一部で話題になって、受験シーズンには参拝に訪れる人も増えるということです。

 パレスサイドビルは平日午前11時45分~午後2時、どなたでも屋上に上がっていただけます(雨などの場合は閉鎖)。皇居の眺めも最高。まだご覧になっていない方は、ぜひ一度お立ち寄りください。

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