『桜の樹の下には屍体が埋まっている! これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。』
たしかに満開の桜の下に行くと、梶井基次郎の詩が思い出されてしまいます。千鳥ヶ淵も靖国神社も桜はあっという間に満開になりました。先週の25日に当ブログで靖国神社の開花標本木が2輪咲いていたとお伝えした正午過ぎから2時間後には、開花が5輪となり、東京に開花宣言が出たのはご存知のとおりです。日曜日の暴風雨を耐えて、昨日3月31日(月曜日)の千鳥ヶ淵ははや満開で昼は観光客、夜は夜桜見物で賑わいました=写真。
梶井基次郎の詩は『ああ、桜の樹の下には屍体が埋まっている! いったいどこから浮かんで来た空想かさっぱり見当のつかない屍体が、いまはまるで桜の樹と一つになって、どんなに頭を振っても離れてゆこうとはしない。今こそ俺は、あの桜の樹の下で酒宴をひらいている村人たちと同じ権利で、花見の酒が呑のめそうな気がする。』と書いて、終わるのですが、それに倣ったわけでもないのですが、職場の同僚14人で連れだって、花見の酒宴を楽しんできました。パレスサイドビルから千鳥ヶ淵を抜け、靖国神社へとそぞろ歩き、桜を堪能。あとはもちろん宴会なのですが、靖国神社には屋台が、幾つかのテーブルとイスを置いて席取りをしてくれる場所がありました。ビール1本と唐揚げやソーセージ、おでんなど何点かの料理をセットにして1人2500円。消費税率値上げの前日ではありましたが、しっかりと価格交渉して1人2000円で話を成立させました。とはいうもののきっと値切った分だけ料理が減ったのでしょうね。それでも料理は余るほどで、逆にビールは1本では足りませんから、買い足し、ついでに熱燗のコップ酒も。仕事の話はナシ、趣味の鉄道の話や海外旅行の話で盛り上がっていました。
ライトアップされた夜桜は、酔いも回って、見事なまでに怪しげで、かつ清涼として薄桃色に咲いています。少し風が出てきて、1時間ほどでお開き。
パレスサイドビルのオフィスのみなさん、今が見頃ですよ。