【2014年1月 8日】のアーカイブ

 昨7日は七草がゆを召し上がりましたか? 毎日新聞(東京版)7日夕刊1面に、群馬県桐生市の臨済宗崇禅寺(そうぜんじ)の「七草粥(ななくさがゆ)会」で、おかゆを美味しそうに食べる少年の大きな写真が出ていました。

 スーパーなどでは300~400円ぐらいで手頃なセットも売っていますね=写真㊤。例年、我が家でも頂いていますが、今年は見送りでした。残念そうな顔をすると、「毎年、美味しくないって言って、ほとんど食べないじゃない」と、呆れられました。( ´ω`;) ごもっとも。

 とはいえ、味はさておいて、「無病息災」を願う古くからの行事。大事にしなければと、ちょっと反省。っていうか、ブログの大事なネタですから、今年は食べなかったけど、ちょいと書きます。

 おせち料理やお餅を食べ過ぎたころに、ちょっとお腹を休ませるのにちょうどいい、というイメージをお持ちの向きもあるかもしれませんが、もう少し格調高い歴史と伝統のある行事のようで、平安時代中期に編纂された律令の細則をまとめた「延喜式」に餅がゆ(望がゆ)という名称で登場しています。

 ルーツは中国で、人日(じんじつ)という五節句の一つの1月7日、7種類の野菜(七草)を入れた羹(あつもの=とろみのある汁物)を食べて無病を祈ったといいます。ちなみに、中国では正月1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日として、それぞれの日にその動物を殺さず、7日目を人の日(人日)とし、犯罪者に対する刑罰は行わなわなかったそうです。お正月だから生臭いことはやめておこうということでしょう。そして、この人日の習慣が日本に伝わって七草がゆになったとのこと。平安時代に始まり、江戸時代に5節句が幕府の公式行事になったことから、一般に定着したようです。

 かゆに入れるものも、餅から野菜や草へと変遷。書物に「春の七草」が初めて登場する14世紀ごろ以降、今の形式になったと思われます。

 ただ、地方によって、いろいろと呼び方や中身、料理の種類も違うようです。例えば鹿児島では「七草ずし」といいます。30年以上前に鹿児島に住んでいたころ、七草がゆの話はとんと聞かなかったので、調べてみたら、お寿司というので、ビックリ。いやいや、そうじゃなくて、「ずし」は雑炊から変じたもの。「なのかんずし」ともいい、「七日(なのか)の雑炊」ということです。食育などに取り組む鹿児島のNPOのサイト「鹿児島の食育・農業・自然・歴史・観光 見聞録」が詳しく書いています(http://kagoshimafood.blog.fc2.com/blog-entry-128.html)。日本ガス(鹿児島市のガス会社)のサイトの料理のページにはレシピも出ていて●七草ずし.jpghttps://www.nihongas.co.jp/hidamari/kamashita58.html)、材料は米、大根、人参、椎茸、さつま揚げ、鶏肉、里芋、豆もやし、お餅、三つ葉。別のサイトでは白菜やちくわを入れるというのもありました。雑炊ですから文字通り何でもあり、って感じで、七草とかなり違います。でも、写真㊨を見ると食べたくなりますネ。(*^ワ^*)

 来年はいろいろ具を入れて「七草ずし」と、いきますか?!

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