パレスサイドビル前の皇居のお濠には、いつも悠然と泳いでいるコブハクチョウの姿がみられます。皇居を訪れる方にはおなじみの光景です。
ところで関東でも有数の、時として1000羽が遊ぶハクチョウの飛来地が、千葉県印西市(旧本埜村)にあります。平成4年、6羽のコハクチョウが降り立ったのが旧本埜村にハクチョウが生息するようになった始まりだといわれています。近年では様々なメディアに取り上げられるようになり、年間5万人もの観光客が訪れるほどの名所となっています。
毎年10月~3月までが飛来のシーズンですが、愛好家の同僚が訊ねた11月最後の土曜日にはまだ100羽ほどでしたが、これからも増えていくでしょう。
平成4年11月、当時千葉県鳥獣保護委員をしていた出山光男さんが、家の前の農業水路工事のための田んぼの溜め水に6羽のハクチョウが舞い降りたのを見つけ、誰もが無理と思った餌付けを1人で始めました。毎日同じ服装で、同じ時間の朝、昼、夕と3回にわけ、120日間にわたって続けた結果、3年かけて餌付けに成功しました。年々数も増え、平成10年には125羽飛来にまでなっています。と同時に「本埜村白鳥を守る会」も出来て村全体でハクチョウを迎え入れる態勢も整い、本埜村唯一の名物として愛され親しまれるようになったようです。平成15年には500羽、16年には800羽、そして今では1000羽の白鳥が飛来しています。
何より地元の人みんなの温かさがハクチョウにも伝わっているのでしょう。
たくさんのハクチョウに会えるスポットは、本埜第二小学校から約1㎞東南東の田んぼの中です。最寄り駅のJR成田線小林駅から東南東へ約2.5㎞。特に目印はありませんが、近くへ行けば看板が立っていますし、近所の人も教えてくれます。