東京タワーの直下で豆腐をいただきました。「芝とうふ屋うかい」というお店です。ミシュランガイド東京で一つ星を獲得したこともあるそうです。
店の名の通り、売りは豆腐。厳選された国産大豆を使用、「武蔵国・大和田の銘水」として知られる八王子市で120メートル掘り下げた井戸で汲み上げた水と、海水を天日干しして造られた天然のにがりで作り上げたこだわりの一品。伺った時、使用している大豆は「北海道産鶴の子大豆」だと聞きました。
料理は、先付等は季節で変わりますが、季節を通じて一貫している名物が二つ。メーンともいえるのが「豆水とうふ」=写真㊤=で、出汁にジュンサイが泳いでいて、さっぱりいただけました。行ったのは夏だったので、おそらく期間限定バージョンだと思われ、ホームページやグルメサイトを見ると、通常は豆乳を使ったクリーミーな出汁が特徴のようなので、次の機会の楽しみにします。
もうひとつは「あげ田楽」=写真㊨=で、庭の田楽処で焼き上げられたそうです。香ばしくてなかなかいけました。
料理もさることながら、ここの特徴は庭を含む「器」です。タワーのところはちょっと小高い丘ですが、門=写真㊧=を入って土塀に沿ってタワーを登っていくような石畳を上がっていくと、米沢から移した築200年の造り酒屋の建物が現れます。樹齢百年を超える木々も植えられ、築山、滝や小川、水車、コイが泳ぐ池を配した日本庭園を造っちゃったのにも感心します(ここは以前は確かボウリング場だったはずです)。こんな庭を眺めながらの食事は、ちょっとした異次元の趣。贅沢な時間でした。
まあ、空間づくりの狙いは十分に理解できます。それをよしとするか、やり過ぎと思うか・・・。
東京タワーの最寄駅は都営大江戸線の赤羽橋。竹橋からは門前仲町乗り換えで、30分ほどです。