竹橋から地下鉄をちょっと乗り継いで訪ねた千代田区麹町の少年・少女のブロンズ像を7月26日の当ブログで紹介しましたが、この子たち、服をいろいろ着替え、なかなか忙しいんですって。
まず、日枝神社(東京都千代田区永田町2丁目)の6月の山王祭り。神輿などが練り歩く華やかなお祭りですが、祭りに前後して、ブロンズの少年少女たちは法被(はっぴ)姿に変身します。
像の中でも一番目立つ麹町4丁目交差点の「夏の思い出」(吉野毅・作)の法被姿が写真㊤です。麦わら帽子をかぶって釣りざおを手にしているこの少年は、実はしょっちゅう着替えてます。4月は水色のシャツに「交通安全」のたすき姿、春と秋全国火災予防週間には消防服姿になります=写真㊨。消防服は近くの大妻女子大学の学生クラブ「服部」(ふくぶ)の製作。麹町消防署の依頼を受け2010年11月から秋から行われているそうです。最初は通常の防火衣の上着だけのバージョンだったのが、レスキュー隊の防火衣、特別消火中隊の防火衣へと〝進化〟を続けています。
夏に町内で打ち水を企画した際には、少年像の釣りざおをひしゃくに持ち替え、周りにおけがズラリ。赤い羽根の募金活動に合わせて、だれかが赤い羽根を添え、卒業式の季節にいつのまにかバラを持っていたこともあるそうです。
地元の住民や商店約140社でつくる「麹町地区環境整備協議会」が6カ所にブロンズ製の像を建たことは、前に紹介しました。うち5体は服を着ているのに、この「夏の思い出」の少年像だけが裸ん坊で寒々しいということで、同協議会の事務局の女性が数年前、祭りで余った手ぬぐいで衣装を作ったのが最初とか。これが好評で、以来、毎月のように着せ替えるようになったそうで、地元住民だけでなく、このエリアのオフィスに通う人たちも楽しませています。