サルが滑る?ほど滑らかな木肌を持った百日紅(サルスベリ)が、パレスサイドビル西口玄関前から東側の平川門交差点までの約200㍍の間に55本植えられています。平成14年度から始まった都の「東京ふれあいロード・プログラム」にパレスサイドビルも加わって、潤いのある道路空間づくりに協力しているのですが、白・ピンク・紅・紅紫の濃淡色の花が夏の炎天下と記録的短時間の大雨にも負けずに可憐に咲いています。
それにしても昨日の雨は1時間に100㍉なんて、とんでもない豪雨でした。『バケツをひっくり返したような』という形容詞のつく雨でも1時間に50㍉くらい。バケツの2倍の量がいきなり襲いかかってきて、辺り一面真っ白で滝の中にいるかのような雨でした。(スミマセン、滝の中ではなく、パレスサイドビルの中から窓外を唖然と見ていただけですが...)
さて百日紅は、春の芽吹きは他の多くの木たちの中でもけっこう遅めなのですが、ひとたび咲き始めると花期の長い花です。3カ月近くの間、咲き続けます。もちろん、1つの花が3カ月咲き続けているわけではなくて、1つの花が咲いて散った後、同じ枝からさらに新しい花が次々と咲き出すので、いつまでも咲き続けているように見えています。ちょっとずるいけれど、この花期の長さが百日紅の名の由来の一つです。
花にはいろいろな伝説があるものですが、アジアには百日紅に悲しい恋物語を伝えている国もあります。
むかしむかし、旅の途中の王子が竜神の生贄にされた娘を救い、その娘と恋に落ちます。しかし、旅の使命を果たすまではと、王子は百日後の再会を堅く約束して娘と別れ、再び旅を続けなければなりません。ところが、約束の百日後を目前にして娘は急に亡くなってしまい、戻ってきた王子はそれを知って嘆き悲しみます。やがて娘のお墓から1本の木が生え、紅色の可憐な花を咲かせました。その花は、いつまでもいつまでも咲き続けたため、百日後の再会を願って恋人を待ち続けた可憐な娘の生まれ変わりに違いないと、村人達はこの花を百日紅と名づけました。
花言葉や花の伝説を紹介している方のWebページからの受け売りですが、可憐で良い名ですね。