【2013年6月】のアーカイブ

 世の中、株主総会のシーズンです。東京証券取引所の集計では、上場1341社の42%にあたる718社が6月27日に開催、以下、26日292社(17.1%)、25日260社(15.2%)、21日201社(11.8%)の順で、6月最後の営業日の28日は前日の100分の1のわずか7社(0.4%)ということです。

 昔は株主総会を「シャンシャン」でいかに早く終わらせるかが企業の担当者の出世に響いたと言われた時代もあり、総会屋などの力を分散させるべく、暗黙の申し合わせで月末のある日に集中させたんだそうです。1995年に集中率は約96.2%にまで高まりました。バブル崩壊で、バブル期の不始末が批判を浴び、追及されるのが嫌だったんでしょうか。さすがに、株主重視の流れで99年に集中率は90%を下回り、あとは右肩下がりでほぼ低下の一途。2008年には50%を割りました(東証のホームページ「http://www.tse.or.jp/listing/sokai/shuchu/b7gje600000059q3-att/b7gje60000007s5o.pdf」参照)。

 さて、総会の重要な任務が経営体制の構築、つまり経営陣の選出ですね。というわけで、この季節、新社長誕生ラッシュでもあるわけですが、就任の祝いといえば、なんてったって胡蝶蘭。パレスサイドビル内の企業にも写真のような花が今年も何鉢も運び込まれたようです。

 なぜ胡蝶蘭なんでしょうか。花言葉は、白が「清純」、ピンクは「愛」。色に関係ない共通の花言葉は「幸せが飛んでくる」なんですって。なるほど! 祝いごとに持ってこいですね。

 他にも、いいこと盛りだくさん。まずは「高級」。取引先の社長就任祝いの胡蝶蘭の相場は2万円くらいから、高いものでは5万円程度もあるそうで、いいお値段です。もっといえば、花の値段って、高級なら高級なりに、大衆的ならそれなりに、値段があってなきがごとしというところもあるじゃありませんか。それで、なんとなく贈りやすいんじゃないかな~。

 このほか、

・アレンジメントや花束よりも長持ちして、事務所にしばらく飾ってもらえる

・匂いがほとんどないので場所を選ばない
なども、贈り物に向いている理由のようです。

 原産地はフィリピン、台湾、インドネシアなどで、春から秋にかけて開花時期で、日本では温室の中の温度調整で開花時期を人為的に操作して、一年中出荷できるようにしています。その苦労は大変なものだそうで、温度管理、水分管理、植え替えと細かい手入れが必要で、元気で新鮮な花を送り出すだけでなく、いかに長持ちさせるかも生産者の腕の見せ所だそうです。

 小生も胡蝶蘭を貰えるような立場になってみたいものです!(う~ん、無理か ´_ゝ`

 パレスサイドビルから徒歩5分、千代田区役所ビル(千代田区九段南1-2-1)1階の「さくらベーカリー」は、社会福祉法人「緑の風」が区の指定を受けて運営する、「障害者が働くためのパン屋さん」だと、以前、当ブログで書きました。

 概要を説明する「緑の風」のホームページ(http://www.chiyoda-midori.jp/sakura-gaiyou.html)に「運営は、横浜のパン屋さんたちのグループから全面的な協力をいただいさくら櫛澤.jpgています。・・・溶岩石窯を使用し、遠赤外線効果でしっとりふっくらとしたパンを焼いています」という記述があります。

 これだけ読んでも、よくわかりませんが、石窯を製造する町工場が横浜市神奈川区にあって、そこが、窯を売るだけでなくパン屋さんの支援も頑張っているという話です。で、パン屋さんも、さくらベーカリーのような障害者が頑張っている店とか、天然素材にこだわる店とかが多いという、今の時代らしい関係なんです。

 この町工場は㈱櫛澤電機製作所で、社長の澤畠光弘さんが毎日新聞で以前に紹介されました=写真㊨。「パン屋さんよろず相談室」を置いて技術・経営の両面でパン屋さんをやろうという人や既にあるパン屋さんを支援しています。2007年5月開業のさくらベーカリーも、お世話になったとのこと。さらに澤畠社長は、パン屋さんのために山梨県北杜市の契約農家に小麦を有機栽培してもらっています。「溶岩石窯」=写真㊤、櫛澤電機製作所ホームページからは、遠赤外線の量が多く、パンの芯まで熱が早く届くので、短時間で焼ける、だから水分が逃げず、しっとり美味しいのだそうです。

 そう思ってさくらベーカリーのパンを味わうと、一段とおいしい気がします。ちなみに、名物さくらx.jpgは「しあわせのクリームパン」=写真㊧。「緑の風」に伺ったら「スタッフの描く具合によって、少しずつ表情がちがっています」とのこと。このほかの商品構成も、季節によって少しずつ変えていて、夏などはお子さんに多く来てもらえるよう、動物パンなど多く作るそうです。私としては、本格的なアップルパイ、それからリンゴ半分を生地で包んで焼いたドッシリ重いパンがお勧めです。平日8~19時、土曜日10~14時営業、日曜・祝日定休。

 最後に、澤畠さんの掲げる「指標」(理念)。

 「子供たちに本物の味を伝えることが、私たちの仕事です!」

 かっけ~。

 第84回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)が迫ってきました。トーンメント表がパレスサイドビル1階東側のフリースペースに掲示され、前景気をあおっています。本大会は7月12日から23日まで。12日間の熱い戦いが楽しみです。

 組み合わせ抽選会は6月20日に日本教育会館でファンら約300人を集めて公開で行われました。開幕戦は昨年、最多記録を更新する10回目の優勝を果たした横浜市・JX−ENEOSが大阪市・NTT西日本の挑戦を受けます。ちなみに、NTTはパレスサイドビルにグループ会社のNTTビジネスアソシエ、NTTデータが入居していますが、今大会も東京都・NTT東日本と西日本の東西アベック出場する常連さん。このほか、昨年は準優勝した東京都・JR東日本、東日本大震災の後では初めて本大会に駒を進めた石巻市・日本製紙石巻、沖縄県勢初勝利がかかる浦添市・沖縄電力などの戦いぶりも気になります。

 今年のキャッチフレーズは「野球がつなぐ地域の思い プレーで魅せる喜びと感動」。社会人野球は、プロにも劣らないパワーと、高校野球と同じトーナメント一発勝負のスリルが同居するのがたまらない魅力ですが、地域代表というもの味わい深いところ。今年も、特別仕立ての列車やバスで、大勢の人たちが押し寄せることでしょう。地域色豊かな応援合戦も注目です。

 近年で印象に残る大会は、5年前の79回大会です。当時の新日本石油(現JX−ENEOS)の田澤純一投手(現ボストン・レッドソックス)やホンダの長野久義内野手(現巨人軍)が大活躍して大変盛り上がったのを覚えています。(その年のドラフトでの田澤問題も騒ぎになりましたっけネ・・・)

 皆さんも夏の夜の熱い球宴をビール片手に観戦してはいかがでしょうか!

 東京消防庁・麹町消防署の消防訓練審査会が25日、北の丸公園第3駐車場(千代田区北の丸公園1番1号)で開かれ、パレスサイドビルの「毎日ビルディング自衛消防隊」も参加しました。

 火災は時間がたつと一気に延焼・拡大するもので、一定の時間内に消し止められるか、延焼を食い止められるかがカギを握るとされます。それだけに、自衛消防が重要です。

 そんな重い使命を担う大規模事業所の自衛消防隊の技術向上を目指し、毎年、消防署ごとに審査会が実施されています。今回は、男子隊A、同B、女子隊、警備員隊の4つのカテゴリーに計43チームの129人(各チーム3人)が参加。審査の想定は、地震によりけが人が出て火事も発生したというもので、身体防護、けが人の救護から消火まで、一連の作業をいかに迅速に、的確に行うかが審査されました。

 女子隊がテキパキとした動きを見せ、熱い視線を集めた=写真㊨=のに続き、「毎日ビIMG_7140.JPGルディング自衛消防隊」は、最高レベルの警備員隊の14チームの一つとして日ごろの訓練の成果を披露=写真㊤。実は、わがチームは3年前に準優勝、2年前には優勝した"強豪"ですが、今回は、初期消火などは無難にこなしたものの、けが人の応急救護のところでちょっとミスが出て、上位進出を逃しました。

 パレスサイドビルでは正月の出初め式、春と秋の消防総合訓練など、テナントの皆さんも含めて、訓練を重ねています。この日の審査会で、改めて常日頃からの備えの大切さを痛感しました。

 すいません、ちょっと贅沢しました。

 パレスサイドビルのある竹橋駅から地下鉄をちょっと乗り継いで麹町駅の3番出口を上がって徒歩1分、麹町4丁目交差点から北へ約100メートル。瓢箪の中に「う」の一文字だけ書かれた看板が目印の老舗「うなぎ秋本」さんに行ってきました。都会の真ん中とは思えない情緒あふれる数奇屋造りのお店です。

 「割きたて・蒸したて・焼きたて」をモットーに、厳選した国産うなぎを創業以来の秘伝のタレで丁寧に仕上げたうな重・蒲焼が評判の店。「ミシュランガイド東京・横浜・湘南」で2011~13年版の3年連続「一つ星」を獲得、入口の看板は今東光さんの筆になる・・・と、謳い文句に事欠かないのは創業105年の歴史のなせる業でしょう。

 頂いたのはうな重。松・竹・梅・鶴と4つあり、奮発して「梅」(3500円)+肝吸(200円)を注文。2段重でご飯と鰻が別に出てきます。ちなみに、お重は輪島塗とか。どうりで品があるわけです。

 蓋を開けると、見てください、飴色に光るうなぎの登場です。蒸してふっくら焼き上げてあり、箸で挟むときは、慎重に扱わないと身が崩れてしまうほど。やや甘めながらお上品なたれとマッチして、口の中で「これぞ、うなぎ」という味が広がります。本当にとろけるんですね。胃袋が「満足じゃ」とそっくり返りました。

 でも、いつまでうなぎが食べられるのか、心配な報道が相次ぎまP6120159.JPGす。環境省は2月、ニホンウナギを「絶滅危惧種」に指定、本日(6月24日)の報道によると、世界の科学者らで組織する国際自然保護連合(IUCN)が、絶滅の恐れがある野生生物を分類した世界で最も権威のある「レッドリスト」で、ニホンウナギを絶滅危惧種に指定する可能性があり、7月1~5日に英国で専門家を集めた会合を開いて議論するということです。

 少し前、水産庁の調べで、ウナギの稚魚シラスウナギの国内養殖量が4月末時点で約12トンと、不漁だった前年からさらに25%も減ったという記事も目にしました。国内で消費されるウナギはほぼ全て養殖なので、稚魚の減少は価格に直結。ウナギの流通量は2000年の16万トンをピークに2012年は3.7万トンまで減少しているといい、養鰻業者の稚魚の仕入れ価格は2006年までの1キロ約30万円だったのが、今年は約260万円に高騰。小売値も上昇の一途です。

 うなぎの産卵海域を解明して、卵から養殖しよう(現在は稚魚を採って、そこから養殖)という研究が進んでいるという報道もありました。研究者の皆さん、ぜひ頑張って、庶民のプチ贅沢な味を守ってください。

 パレスサイドビルの南側、皇居東御苑でアジサイが咲いています。梅雨時を彩る代表選手ですね。あちこちでみられますが、今回撮ったのは平川門から入って平川濠、乾濠を右に見ながら回って蓮池濠沿い、松の廊下跡の手前の辺り。紫、青、ピンク、白、そして黄色のアジサイ、ガクアジサイが、鮮やかというより上品な美を競っています。

 釈迦に説法ですが、ガクアジサイは日本原産で、本当の花は中央部に小さく集まったもので、周りの華やかな部分は「装飾花」。おしべやめしべが退化して花としては役に立たちません。花びらのように見えるのは「がく」が大きくなったものです。これが中国からシルクロードを経て18世紀後半頃にヨーロッパへと伝わり、品種改良が進み、「装飾花」が全体を覆う姿になったのがアジサイで、西洋アジサイともいいます。

 日本には大正時代に逆輸入され、しばらくはさして注目されませんでしたが、戦後に北鎌倉の「明月院」の庭に植えられたあたりから人々もアジサイの魅力に気付き始め、全国にひろがり、各地で初夏の風物として人気を集めるようになったということです。明月院は「あじさい寺」として有名ですが、実は、「あじさい(アジサイ)寺」として名所になっているお寺は全国にいっぱいあるようです。

 アジサイの語源は、「集(アズ)真(サ)藍(アイ)」という説が有力とか。一般に、アジサイの花の色は、土壌の酸性だと青、アルカリ性だと赤が強くなるそうで、火山国の日本のアジサイは青=藍が多いことが、この名につながったということでしょう。

 ちなみに、漢字の「紫陽花」は、中国の唐の時代の詩人白居易が別の花に名付けたものを、平安時代にアジサイに当てはめてしまったことから、間違ったまま広まったといわれますが、字に雰囲気があって良いじゃありませんか。

 アジサイの花言葉はいくつかありIMG_6918.JPGますが、ポピュラーなのは「移り気」のようです。アルカリ土壌で赤みが強いフランスでは「元気なお母さん」だそうで、日本でもこれにあやかって母の日に送る花として推奨していた花屋さんもあります。ちなみに、ガクアジサイは「謙虚」だとか。たしかに、華やかさではアジサイに一歩譲りますからね。でも、アップでみると、なかなか味わいがあると思います。

 くまモンもここまで人気が出れば、なぜ受けるのか、分析も盛んです。

 公式記録とも言うべきは、「くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ」(幻冬舎新書)でしょう。それによると、くまモンは九州新幹線全線開業を前に誕生。特に、直結することになる大阪でのPRに全力を挙げ、身元不明のキャラクターがそこかしこに出現する都市伝説のような話題作りを目指して「神出鬼没大作戦」を展開。1万枚の名刺配布、ブログとツイッター開設、果ては吉本新喜劇にも出演。「ゆるキャラグランプリ」優勝・・・と"出世"していきます(写真は今年3月17日の誕生祭で新イメージソングを歌う森高千里さんらと)。

 マスコミも人気の"謎解き合戦"に参戦。毎日新聞・大阪本社版に、外部の専門家が様々なテーマで論を展開する「論ステーション」というコーナーがあり、その5月17日付で「ゆるキャラが止まらない」として3人の識者が発言しています。このうち、大阪ガスエネルギー・文化研究所主席研究員の豊田尚吾さんは、商業的キャラクターはよく練られた性格やストーリーが初めから付与されているのに対し、ゆるキャラは見る人の声に応えて新たな性格などを付け加えるなど、「見る側が関与できることが身近な存在に感じさせている」と分析しています(http://mainichi.jp/area/news/20130517ddn004070055000c.html)。

 ブログまとめサイト「BLOGOS」上でも、メディア研究者の新井克弥・関東学院大教授が3回に分けて分析しています。こちらは、似た視点ですが、かなり辛口。曰く「くまモンは、ゆるキャラではない!」。長文なので、詳しくはサイト(初回=http://blogos.com/article/51024/)でお読みいただくとして、かいつまんで書くと次のような内容です。

 まず、「ゆるキャラ」を「キャラクターとしての設定やコンセプトの詰めが甘い」と定義。くまモンも、ゆるキャラの基本である詰めの甘さとダサさをしっかりと踏襲しているように見えるが、「騙されてはいけない。これは周到に組まれたコンセプトと僕は考えている」と喝破します。くまモンのコンセプトのアドバイザーは脚本家の小山薫堂、デザイナーは水野学という、広告の世界では知る人ぞ知る超大物で、巧妙な仕掛けがあるというのです。コンセプトを徹底的に煮詰めた後に、それがわからないようにわざとダサくする、つまり「コンセプトがゆるいように見せる」という手法を用いているもので、これを新井教授は「ダサイジング」(わざとダサくする手法)と名付けています。

 具体的には、第1に「鉄腕アトム」=心やさしい科学の子といった「性格付け・物語性の欠如」。第2は、瞳孔が開いているようで、何を見つめているのかよくわからない「視線の喪失」という2つのコンセプト挙げます。つまり、見る者に何らかの訴えかけをしてこない=「押しつけがましくない」という「読み込み自由」なキャラクターで、これは1990年代後半以降のトレンドなんだとか。

 6月5日の当ブログでふなっしーの人気を考える中で紹介した、「完璧なマーケティングによって生み出された」キャラという分析に通じますね。

 経済効果など「ビジネス」としては空前の成功物語を継続中のくまモンですが、なんか、乗せられてるようで釈然としない感じもします。くまモンファンのみなさん、天の邪鬼でごめんなさい。

 竹橋のパレスサイドビルから歩いて15分ほど、神田駅界隈をぶらぶらしていたら須田町交差点近くの植込みに帽子をかぶった優しそうな美人が立っています=写真㊤。いつもは通り過ぎるだけですが、珍しく立ち止まってみたら、台座に「華ごろも 田中昭」とありました。1988年の作だそうです。健やかに.jpg

 田中さんは1929年富山県生まれ。日展評議員、日本彫刻会監事等を務めた現代日本を代表する彫刻家だそうで、実はすぐ近くに、「健やかに」=写真㊨=という少年と少女が寄り添った像もあるんです。神田駅の日本橋側の改札を出たところなので、こちらの方が馴染みのある方が多いかもしれません。

 どちらも、頬がちょっとふっくらして愛らしいしぐさがいいですね。まなざしはちょっと寂しげな気がします。これが田中作品の特徴のようです。

 ネットで検索すると、ヤフオクなどで「華ごろも」が売りに出された記録が続々、引っ掛かります。本物はほぼ等身大の大きさなのに対し、出品されてい るのは、石の台を含む高さ53.5センチ、重さ12.8キロと小ぶり。足元の裏側に「T.AKIRA'88」のサインがあり、ホンモノであるこ華ごろも小.jpgとのの証明書がついた木箱入りの立派なものです=写真㊧。本体の作品とともに作られて売り出されたもののようです。

 ところで、華ごろもが建っているのは万惣ビルという建物の前。このビル、銀座「千疋屋」や新宿「高野」と並ぶ東京のフルーツパーラー御三家の一角、万惣フルーツパーラーの本店がありました。1846(弘化3)年創業、160年以上の歴史を誇る老舗で、神田駅から上野方面へ続く中央通りと靖国通りが交差する一等地とあって、賑わっていたのですが、耐震上の問題で昨年3月に休業(閉店)したそうで、閉店間際に名物のホットケーキを最後に味わいたいというフアンが長蛇の列をつくったとか。銀座、丸の内のお店も相前後して閉めたとか。華ごろものお嬢さんのちょっと悲しげな表情が、そんな老舗の物語に妙に重なります。

2013

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6

天の川が登場

 パレスサイドビルの七夕飾りが、今週から地下1階、1階の吹き抜け中央廊下に登場しました。7月6日(土)まで。同ビルの飲食店、商店の有志で組織する名店会(会長・中島潜赤坂飯店社長)が、季節を感じ、日本の庶民の伝統行事を楽しんでもらおうと6年前から続ける恒例行事で、みなさん、すっかりお馴染みですネ。

 吹き抜け天井からぼんぼりを垂らし、地下1階コンコース中央に笹を置くのは例年通りですが、今年は天の川をイメージしたという青白いLEDのイルミネーションが初のお目見え。結構、()()()ありません?(なかなかキレイ~)

 笹には、今年もビルの住人、通りがかりの方など、どなたでも、自由に願い事を短冊に書七夕1.jpgいていただきます。これを吊るせば、かなうかな。(小生の願い事!・・・宝くじが当たりますように!!)

 お楽しみのくじ引きもあります。7月1日(月)~3日(水)の3日間、名店会加盟各店(一部を除く)でくじ引きをし、当たりくじを引いた人は加盟店で8月末まで使える商品券が当たるそうです。(ヨーシ!ガンバルゾ~)

 皆さんも願い事を書いてみませんか! 短冊は後日、神田明神に奉納されることになっていますから、ご利益が期待できるかも。

 すごい人気です。くまモンです。熊本県の公式キャラとして、全国的に今、最も熱いゆるキャラであるのは万人が認めるところでしょう。特に最近目を引くのが経済効果です。毎日新聞に「くまモン 昨年の売り上げ11倍超の293億円」という記事が2月21日朝刊・西部版(九州&山口)に載っていました=写真は熊本県庁のグッズコーナー。

 記事によると、利用許可件数は1月末現在で8200件超に達し、今も月約400件ペースで増加中。それらくまモンを利用した商品の2012年1年間の売り上げが、少なくとも293億円に上り、前年の25億5600万円から11倍以上に増加したというのです(全国2112社にアンケートし、55%の1172社から得た回答を基に集計)。内訳は、食品246億4100万円▽ストラップなどのグッズ26億6900万円▽衣類4億1000万円▽書籍2億700万円など。

 その後もくまモンの記事は絶えないどころか、エスカレート状態。毎日新聞のデータベースで「くまモン」を検索してみました。地方版は除く全国版の記事だけで、2010年9月18日を皮切りに、6月14日までで78件。2010年が4件、11年が16件、12年に34件、今年はすでに23件。「ゆるキャラグランプリ2011」でチャンピオンになって、一気にブレイクしたことが分かります。

 最近の主なニュースを、毎日新聞以外も含めて拾ってみると――▽江崎グリコが3月12日から、箱にくまモンをあしらった「ミルクココアポッキー」を全国で発売▽独シュタイフ社が、くまモンの高級テディベア(2万9400円)限定1500体をオンラインショップで5月12日に売り出したところ、わずか5秒で完売▽日本航空が熊本県のご当地グルメを使った機内食「AIRくまモン」を6月1日から欧米路線のプレミアムエコノミーとエコノミークラスで提供▽ナカバヤシはくまモンをデザインしたノートやファイルを6月中旬より全国で新発売▽大分-神戸市を結ぶフェリー「さんふらわあ」が枕カバーやカーテンなど内装をくまモンで統一した船室を提供・・・これでもか、これでもか、ですネ。

 大ブレークの大きな理由とされるのは、熊本県がくまモンのキャラクター使用料を無料としていること。立川志の輔さんが毎日新聞東京都内版の連載コラム「ふしあなから世間」(4月12日)で、県の許可を得れば無料でくまモンの使用が可能で、「キャラのかわいらしさに加えて、このゆる規制こそが、・・・日本中にファンを増やした原動力に違いありません」と指摘しています。

 他のご当地キャラでは、滋賀県彦根市のひこにゃんが2010年からグッズ販売の商標使用を有料化し、2012年度の収入は2490万円。千葉県のチーバ君はデザイン使用料が売り上げの3%で、2011年度約480万円、2012年度は約820万円といいます。逆算すると、どちらも元のグッズの売り上げは、せいぜい数億円どまりでしょう。ちなみに、「2012年293億円」のくまモン関連売り上げに対し1%の使用料を取ったら約3億円という計算です。熊本県庁の予算担当者は、悔しくないのかなって......余計なお世話ですね。失礼(*´∀)

 パレスサイドビル1階のファミリーマートで買ったパンに、気になる表示。

 「クロワッサンサンド(茨城県産アンデスメロンのホイップ)」。赤地に白抜きで「山崎製パン古河工場発案」の文字も。

 何が気になるって、茨城です。元県民(と言っても2年だけですが)としては見過ごせないってわけだっぺ。

 ファミマのホームページによると、6月4日発売の関東地区(関東1都6県+山梨、長野、静岡東部)限定商品で、「工場で働く方々のアイデアをもとに商品化。ソフトな食感のクロワッサンに、茨城県産アンデスメロン果汁入りのホイップクリームをサンドしました」。

 食べてみると、程よいメロンの香り、甘さ控え目なフルーティなメロンクリームがクロワッサンの生地に調和しています。まずまずの食感で105円は結構お得感があるかも、だっぺ。

 メロンと聞いて、夕張しか思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。でも、農林水産省の統計(2011年産)によると、メロンの生産量は①茨城43200トン、②熊本28200トン、③北海道27900トン、④山形1300トン、⑤青森11000トン、という順番。茨城がシェア約24%を占める圧倒的な1位だっぺ。pic_gtc03.jpg

 茨城県を代表するメロン産地は鉾田市、茨城町、鹿嶋市。元々「旭村」が有名ですが、町村合併で矛他紙に合併されています。美味しいメロン作りに欠かせないのは、水はけの良い土地と昼夜の気温差が大きい気候です。鉾田市など市は鹿島灘に面し1年を通じて温暖で昼夜の温メロン ホイップパン.jpeg度差があり、土壌は水はけのよい火山灰土。まさにメロン作りに適した土地だっぺ。 

 ご当地商品は珍しくありませんが、ちょっとググってみると、茨城のメロンのパンは結構いっぱいありました。右の写真上から参考に列挙すると、

 もちもち食感オムレット(メロンジャム&ホイップ)茨城県産アンデスメロンのジャム使用(ヤマザキ)=販売中

 メロンクリーム&ホイップパン 茨城県産アンデスメロン入りクリメロン ランチパック.jpegーム使用(ローソン)=販売中

 茨城県産のアンデスメロンを使用したメロンクリームシリーズ(ランチパック、ホイップパン、しろちぎりの3種、ヤマザキパン)=2012年8月販売

 オトメメロンのメロンパン(セブンイレブンの茨城・栃木県の店限定)=2010年発売

 茨城県産アンデスメロンクリーム コッペパン=2009年8月発売

(上記のうち現在、どれを販売中か、よく分かりません、ご20100611ta01-thumbトリ.jpgめんなさい。)

 なぁ~んだ、毎年、手を変え品を変え、販売店(コンビニ)も変えながら、繰り返し、販売されてるってことなんだ・・・なんて、シラケないでください。美味しければ良いんです。なにより、元県民としては、茨城の名産品が商品化されるのが嬉しいんだっぺ。

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 パレスサイドビル地下1階「花屋のアーチ」の店先にグッピーが泳いでいるのをご存知ですか。息子が小さい頃に飼い始めた金魚の面倒をみているうち、息子以上にハマってしまた経験があるので、ワタシ的には、飽きずに水槽を見る派なんです。

 ここでグッピーを飼うのは、もう約10年ほどになるそうです。手間がかからなくて育てやすいのが一番だそうです。水槽が二つ。違う種類かと思いきや、右の水槽にオス・左にメスと、別々に育てているとのこと。なんか可哀そう~。一緒にしていたら、増えすぎちゃって、収拾がつかないんですって。

 (*^_^*)「そんなに卵を産むんですか?」

 (;-_-)「何言ってるのよ、グッピーは卵なんか産まないわよ!」

 (*^_^;)「エー~~知らなかったぁ~」

 こういうことです。グッピーは、お腹の中で産卵してある程度赤ちゃんが育ったところで産む(体外に出す)のです。これは「卵胎生」といって、小さな卵を産むよりも自然界で生き延びていける確率が高いためとのこと。そう思って水槽の水草のところをじっと見ると、下の方に5ミリほどの、小さいけれど、ちゃんとグッピーの形をした可愛い子チャンが泳いでました。

 ちなみに、通常、生後2か月くらいで産卵するそうで、最初は10匹ほど。それから1カ月おきくらいに出産し、その度に段々と産む数が増えていき、多いものでは1度に100匹くらい産むようになるようです。なるほど、多産系ですね。これじゃ、別居もしゃあないか。グッピーの寿命は2年弱といいますから、上手く産児制限しながら、増やさず減らさず、っていうことなのでしょう。ナットク。

 ご多分に漏れず、動物の世界一般(人類を除く)と同様、グッピーもオスが美しく、メスが地味。オスはヒレが長く、広く、模様がはっきりしてきれいです。

 みなさんもグッピーに心癒されてみませんか。

 皇居外周(1周約5キロ)を走る「皇居ラン」人気は相変わらず。竹橋のパレスサイドビル前も昼に、夕に、老若男女がさっそうと(?)が走り抜けます。

 昨年1月31日の当ブログで、皇居ランのマナー向上や環境整備に向け、千代田区の「皇居周辺地域委員会」(2011年12月設置)が「新ルール」を検討していると書きました。歩道で、一般歩行者が自転車やランナーとぶつかるなどトラブルが増えているので、なんとかしてほしいと、期待した方も多かったと思います。そして1年半を経て、6月5日、9カ条のマナーが決まりました。

 これまでも、例えば「皇居周辺ランナーサポート協議会」の「マナー" 10 "の宣言」など、ランニングや自転車の関係団体が独自にマナーを決めていますが、十分に知られていないため、かなり乱暴なランナーや自転車利用者も見受けられました。そこで、行政がしっかり責任を持って、共通のルール作りに動いたということです。

 9カ条は①歩道は歩行者優先②歩道をふさがない③狭いところは1列に④ランナー・ウオーカーの周回は反時計回り⑤タイムよりゆとり⑥音楽プレーヤーやスマートフォンの「ながら通行」は控える⑦自転車はすぐに止まれるスピードで⑧ゴミは必ず持ち帰る⑨思いやりの心で――の9カ条。

 また、土日や祝日に開催されるマラソン大会などの競技会やランニングイベントについて、集合・スタート・ゴール地点を桜田門前広場に限定し、観桜期(3月15日〜4月15日)は競技会の開催を自粛、スタートは1階100人までとして5分以上の間隔を空けることも併せて決めました(大会に関するルールは9月1日から適用)。

 新ルールは法律や条例ではないので、強制力はなく、守らなくても罰則もありません。あくまで、自主的なマナーです。決まったというニュースは新聞やテレビでもかなり取り上げられたんですが、その後も、時計回りで走っている人、携帯音楽プレーヤーのイヤホン着けた「ながら走行族」も、まだまだ目立ちます。千代田区はホームページや看板、ポスター、チラシなどで周知を図るそうですが、結構、大変なんじゃないかな。電車でヘッドホンから大きな音が漏れてても気にしない輩が多いのを見ると、私はちょっと悲観的です。

 戦前の明治憲法に戻るって話じゃ、もちろんありません。パレスサイドビルのお隣の皇居内にある旧枢密院の建物の改修工事が足掛け7年の歳月を経て終わったという話です。「国会議事堂と並ぶ大正の官庁建築の貴重な遺構」とされる建物の復活です。

 枢密院は旧憲法下の天皇の最高諮問機関です。1888(明治21)年に明治憲法草案審議のために創設され、重要事項、条約締結などを審議。議長、副議長、顧問官らで構成され、伊藤博文が初代議長を務めるなど明治の元勲や大物の官僚出身者、学者らがメンバーとなりました。建物は現国会議事堂の敷地内にありましたが、1921(大正10)年に今の皇居内に新築。戦後は47(昭和22)年の枢密院廃止に伴い最高裁判所などの仮庁舎、62年からは皇宮警枢密院2.jpg察の本部庁舎などとして使われましたが、84年に同本部が近くの現本庁舎に移転後は一部が倉庫として使われるだけで、取り壊しも検討されたといいます。皇宮警察の本庁舎として、今月末にも本部長室や警務課が移るそうです。

 建物は鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積1220平方メートル。国会議事堂と同じ担当者が設計に参加し、正面玄関にギリシャ神殿を思わせる高さ約10メートルのドリス式の4本の柱が立ち、屋根の形は議事堂に似たピラミッド状。内部は建築当時さながらに赤じゅうたんが敷かれ、ホール天井には一部補修してステンドグラスが残されています=写真㊨。玄関前の青銅灯も建設当時の姿に復元されました=写真㊧。ただ、各部屋はパソ枢密院3.jpgコンや通信設備なども使えるよう改装されましたた。総工費は約5億6000万円。

東御苑のように自由に出入りできない「吹上御苑地区」にありますが、「参観」に申し込めば、外観は見学できます。ちなみに、参観は約2キロのコースを1時間ほどかけて案内してくれます(宮内庁ホームページのコーナー参照=http://sankan.kunaicho.go.jp/guide/koukyo.html)。

 大震災などに備え、都心のオフィスでは帰宅困難対策として、会社で3日間生活できるように、水、食料、毛布などを備えることになりました。水はペットボトルですが、食べ物は、いろいろです。

 古典的には乾パンやカップ麺ですね。インスタントのご飯、おにぎりなども随分と豊富に出回るようになりました。P6100157トリ.jpg

 旨くないというのは昔の話ですが、カップ麺やレトルト食品も、お湯が必要なものが多いようです。

 そこで、簡単に温められるカレー、正確には「ピニクック ビーフカレー(中辛)」です。ちょっと試食する機会があったのでご紹介。上の写真、湯気が出ているのがわかるかな~? まず、中に1人前(カレーと御飯各200グラム)が入った袋の上部を開けて、150ミリリットルの水を入れ=写真㊨㊤、入り口を閉めます=写真㊨㊥。すると、なかで入れた水がグツグツ沸騰を始め待つこと20分で出来上がり。パックを開けて盛りつけれP6100158トリ.jpg写真㊦のように美味しく出来上がり(写真は試食のため小分けした残り。本当はトレイいっぱいです)。フツーのレトルトカレーの味で、美味しく頂きました。

 「ファイアレスヒーター」、つまり火のないヒーターといって、生石灰が水に触れると化学反応を起こして発熱する原理。アルミを少々入れることで効率的に発熱するとのこと。使う水は温めるためですから、異臭がするようなものでなければ、川や海の水などでもP6100164.JPGOK。これで3年保存でき、ホームセンターやネットショップで1食1000円前後。自衛隊御用達だそうです。

 小学校の頃、備蓄乾パンの賞味期限が近付くと、生徒に配布され、家に持ち帰った記憶があります。もうン十年前ですから、結構、パサパサのビスケットでもありがたかった記憶がありますが、乾パンは美味しくなかったなぁ~。それに比べ、今の時代のなんと恵まれたことか。子ども世代に、「豊かさの時代」以前の経験もさせたいような気もしますが、古い世代の僻みでしょうか・・・。

 先日、パレスサイドビルが「日本のカッコいいオフィスビル ベスト10」の第2位にランクされた話を書きましたが、その中には、当然ながら高~いビルもあり、「モード学園の50階など超高層ビルもあります」と書いたところ、「高層や超高層って何階?」と尋ねられました。

 結論。正確な定義はないようですが、概ね、「高層」は31メートル超、超高層は60~100メートル超といったところみたいです。

 まず消防法。第8条の2で「31メートルを超えるビル」を高層建築物といいます。これは概ね10階建て以上に相当します。31メートルは、はしご車が届く高さと考えられるということですが、1923(大正12)年2月に完成した旧「丸の内ビル」の高さが100尺=31メートルで、1933(昭和8)年、皇居外郭一帯が美観地区に指定された際、軒高は丸ビルが基準になり、また、丸ビルが、完成半年後の関東大震災に耐えたことから、市街地建築物法(建築基準法の前身)で耐震性のために建造物の高さも31mに制限され、戦後も続いたとのこと。

 以上、高層の定義は比較的明確といえます。

 では、超高層はというと、『建築大辞典』(彰国社刊)によると、超高層は「31メートルの建物の高度制限が撤廃されたときに31メートルを大幅に超える建物に対して作られた名称」と、曖昧です。建築技術などの進歩で31メートルの高さ制限が緩和されたのは1963(昭和38)年で、霞が関ビル(1968年開業、36階・147メートル)が「高層ビル」の先がけとされます=写真㊤は完成当時のもので、皇居の向こう側の右奥にパレスサイドビルの丸い塔も見えます(^―^)。ただ、制限緩和で建った第1号はホテルニューオータニ(1963年開業、17階・72メートル)だったようで、そのころは「超高層」という単語は一般にはまだなじみがなかったのか。

 『広辞苑』では、「15階以上、または、100メートル以上の高さの建築物を超高層建築と呼ぶことが多い」としていますが、1階の高さが4メートルとして15階は60メートルですから、この基準だと60メートル以上または100メートル以上ということになり、かなり大雑把で幅がある記述ですネ。

 ネット辞書Weblioで探したところ「60メートル以上の建築物から建築基準法や国土交通省の認可、航空法、消防法などで制限が異なることから60メートル超の建築物を超高層ビルと呼ぶケースが多い」(三幸エステート㈱のサイトより)。建築基準法第20条で「高さが60メートルを超える建築物」に厳しい構造上の規制を課していることなどを指しているようです。また、超高層ビル群がある新宿区は「区景観形成ガイドライン」の「超高層ビルの景観形成ガイドライン」の対象を「高さ60メートルを超える建築物」としています。

 毎日新聞のデータベース(地方版を除く)で「超高層」で検索したら1144件ヒット。最初は「霞が関ビルが完成」(1968年04月13日)。その後、「超高層」は記事で多用されますが、定義は厳密ではなく、例えば「水不足続けば、超高層都市・東京大ピンチ」(1987年07月11日)の記事では、「『東京改造元年』とまでいわれる再開発ラッシュで、昨年1年間だけでも高さ45メートルを超える超高層ビルが34棟誕生した」と、45メートル超を超高層とする記述があります。

 さて、パレスサイドビルの高さは9階建て部分の高さが約37メートル、エレベーターの東西2本の白い円塔は50メートル余り。31メートル基準では「高層ビル」になるんですね。ウ~ン。すぐ近くの大手町界隈に超高層ビルが林立する中で、「高層」という自覚はあまりなんですけど・・・まぁ、いいか。気にしない、気にしない。

 きょう6月6日は「千代田区一斉清掃の日」。自分たちが生活している街を住民や勤務している人たちで美しくしていこうと、「千代区生活環境条例」に基づいて毎年2回、この季節と11月に行われるものです。

 ということで、パレスサイドビルも参加しました。ビル関係者だけでなく、テナントさんからの有志の方も含め、総勢約150人が午前8時、竹橋交差点側の西口玄関前に集結。軍手、ゴミ拾いはさみ、箒、チリトリ、ゴミ袋などの清掃用具が配布され、ビル周辺に一斉に散って、約30分、ゴミ拾いに汗を流しました。

 小生は内堀通り沿いの植え込みを担当しましたが、これが大失敗! 剪定後の植え込みに放置されたままの枝や木屑があるわあるわ! 40メートル程歩く間に45リットルのゴミ袋2袋がいっぱいに。なんて雑な仕事をしているのでしょうか(`Д´)

 梅雨の谷間って言うか、まだあんまり降ってないんですけど、その分、朝でもそれなりに蒸し暑かったので、ちょっと動くと、結構、汗が噴き出してきましたが、IMG_6827トリ.jpgみなさん、ホント、熱心に取り組んでくださいました。中には70名以上の社員を動員されたテナントさんもあり、頭の下がる思いです。

 拾ったゴミは正面玄関前に集められました。ゴミの種類はペットボトル、缶、折れた傘、紙屑、木屑等など。係員が分別し45リットル袋で計30個程と、"大漁"でした。(゚ロ゚;)

 自分の家でもそうですが、やっぱり、きれいにしていると気持ちが良いものですネ。参加された皆さん、お疲れ様でした(^―^)

 ブレイク中のふなっしーの話をもう少し。千葉県船橋市の非公認ゆるキャラながら、アサヒ飲料の「十六茶」やPHSのウィルコムのCMに立て続けにお声がかかったのは驚きです。もちろん、妙な魅力があって、全国にあまたあるキャラの中で、気になる存在なのは間違いないんですけど。

 と思ったら、ふなっしーの人気の秘密を解明する人がいたんです。ライター、デザイナー、キャラクターコンサルタントの犬山秋彦さんが、パレスサイドビルに本社を置く「マイナビ」のサイトで『激キャラ☆交遊録』という連載を始めて、ズバリ、「ゆるキャラ界の超新星」としてふなっしーをいきなり、2回続けて取り上げたってわけです。第1回(2月18日)が「くまモンのライバル登場!?今話題の『ふなっしー』って何?」(http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/gotouchi/2013/02/1-6.html)、第2回(同24日)は「ふなっしーの中身、丸見え!? 超激戦サッカー対決!」(http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/gotouchi/2013/02/2.html)。2回目で、「ゆるキャラ(R)サッカー大会」(2012年10月6日、東京・品川)でのふなっしーくまモンの対決場面を取り上げています=写真㊤はYoutubeよりくまモンは「ゆるキャラグランプリ2011」のチャンピオン。大物相手に目立つというのは、のし上がろうとする新人の古典的な手です。ゆるキャラ論.jpg

 犬山さんは第1回の中で、共著『ゆるキャラ論~ゆるくない「ゆるキャラ」の実態』=写真㊨=の取材で、漫画家、イラストレーターの三浦純さんにインタビューした際にショックを受けたと書いています。

 「(三浦氏が)語っていた、『ぼくの好きだったゆるキャラはもういない』という言葉は衝撃的だった。かつて『ゆるキャラ』とは、地方のお偉いさんがノリと権力で強引に作り上げてしまったがゆえに面白かったのだ。子どもたちが気持ち悪がって寄り付かないデザインや、素人丸出しのヘタな演技、脇の甘い設定やストーリー、それをあえて面白がることが『大人のたしなみ』であり、『粋』だったのだ。しかし、現在はプロのデザイナーや広告代理店が参入し、『くまモン』に代表されるように、かつての『ゆるさ』は影を潜めてしまった。そして、完璧なマーケティングによって生み出されたキャラクターたちが人気を博し、本当にゆるいキャラたちは、次々に作られては人知れず埋もれてゆく・・・

 そうです。だから、犬山さんが真っ先に取り上げるのが、まさしくゲリラ的に登場して全国区に躍り出たふなっしーなんですネ。

 ゆるキャラのことが少しわかった気がします。

 パレスサイドビルの南側、天神濠を挟んだ皇居東御苑をぶらぶら歩くのが気持ち良い季節です。梅雨に入っても晴れが続いていますから、本格的に雨が降る前、今のうちに歩いておかなくちゃ、もったいない。

 というわけで、平川門から入って、二の丸庭園の菖蒲田を覗きに行きました。その名の通り、ハナショウブを楽しめる季節。もうかなり咲いています。あと半月くらいがピークでしょうか。

 ハナショウブは、山野に自生するアヤメ科の「ノハナショウブ」をベースに改良が重ねられた園芸品種。品質改良は江戸時代から盛んになり、改良された地域によって、江戸系、肥後系、伊勢系の3系統に大別されるそうです。

 ここで見られるのは、むろん江戸系。色は極めて多様で、紫、ピンク、白、黄、また白と紫系が混ざったものなど、5000種類あるとも言われます。個人的には、ややピンクがかった紫=写真㊤=が、一番それらしいかなと思いますが、みなさんの好みはいかがでしょう。IMG_6645トリ.jpg

 よく見ると、名札が立てられたものもあり、淡いピンクを白く縁取ったような花の中央に濃い紫がちょっと飛び出したような姿が気になる株に近づくと「小町娘」とありました(写真㊨の中央手前)。なんとなく、納得。

 宮内庁のホームページの「東御苑花だより」のコーナー(http://www.kunaicho.go.jp/event/hanadayori/hanadayori.html)では、季節季節の開花状況が紹介され、地図や写真も見られるので、あまり行ったことがない人にも参考になります。

 ちょっと旧聞に属する話ですが、若者向けフリーペーパー「R25」の記事で、パレスサイドビルが「カッコいいオフィスビル」の第2位にランクされました。
 同誌320号(昨年12月6日)=写真㊤=の、「『カッコ良すぎる本社ビル』探訪」という記事です。本文はアップルの新社屋建設計画を中心に、主に海外のビルの事を書いていますが、「日本のカッコいいオフィスビル ベスト10」という表=写真㊦=が添えてあるのです。建築史家、建築評論家として知られる五十嵐太郎・東北大大学院工学研究科教授の選考によるもの。一口コメントがあり、パレスサイドビルについて「高さ50メートルの東西2本の白い円筒コアが特徴」とあります。
 調子に乗って、五十嵐先生の研究室のホームページから、問い合わせのメールを送ったところ、先生から次のような返事をいただきました。
 「近代/現代建築史において高く評価されている建築です。普通に日本の近現代建築史の本を探せば、多くのものでは紹介されているので、基本的にはそれにのった評価です。今みても全然古びれた感じもしない。」
 先生の総合的な判断ということです。恐れ入ります。
 ヨイショするわけではありませんが、五十嵐先生は東日本大震災で大学の研究室が大破して「半分、被災の当事者」になり、多くの被災地を巡り、南相馬市の仮設住宅の集会所の基本設計や、女川の倒壊建物の保存プロジェクトなどに研究室として取り組んだといるとのことです。大震災での建築家の取り組みを伝える展覧会「3・11――東日本大震災の直後、建築家はどう対応したか」(国際交流基金など主催)の仕掛け人としても知られます。同展は1年前の東北大とパリの同じ開催を皮切りに、2年間で海外約20都市を巡回するそうです。
 こんな五十嵐先生に評価していただいたのですから、ちょっと手前みその自慢ブログでも、お許しくださいネ。
 ちなみに、ベスト10は右の表のとおりで、トップはモード学園コクーンタワー(西新宿)、3R25 20121206-view.jpg位がセンチュリータワー=順天堂大(本郷)。以下、④電通本社ビル(汐留)、⑤東京海上日動火災保険本社ビル(丸の内)、⑥フジテレビ本社ビル(お台場)、⑦SANKYO新東京本社ビル(渋谷)、⑧竹中工務店東京本店(東陽町)、⑨大阪富国生命ビル(大阪市)、⑩日本テレビタワー(汐留)。
 ⑤東京海上(1974年竣工)のほかは1991~2010年竣工と新しく、⑧竹中(地上7階)、⑦SANKYO(14階)以外は20階以上、モード学園のように50階の超高層ビルもあります。それらの中で、1966年開館・地上9階のパレスサイドビルは、とっても特別に評価していただいた気がします。

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