2013

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「母の日」は国々でまちまち。日本のお母さんへのやさしさは世界31位

 12日は「母の日」。日頃のお母さんの苦労をねぎらい、感謝を表す日ですね。デパートや町の花屋さんなどではカーネーションの花束や鉢、関連グッズが並び、その日を待っているかのようです。東京・竹橋のパレスサイドビル地下1階にある「花の店アーチ」の店頭にもカーネーションの生花やカーネーションを主体としたアレンジが飾られ、注文を受け付けていました。同店は土曜日は休みなのですが、11日だけは午前中、営業するそうです。

 5月の第2日曜日を「母の日」としたのはアメリカが起源のようです。南北戦争で敵味方なく負傷兵のために尽くしたアン・ジャービスの娘、アンナが母親の死後、母を偲んで教会の日曜学校で開かれた記念会で白いカーネーションを贈って祭壇に飾ったのが始まりとされています。白いカーネーションはアンが好きだった花だそうです。やがて、母親に感謝する気持ちを表すという働きかけはアメリカ全土に広がり、1914年に当時の大統領ウイルソンが5月の第2日曜を「母の日」として国民の祝日にしたのです。そして母が亡くなっていれば白、健在であれば赤いカーネーションを飾る習慣が定着していきました。

 日本での「母の日」は最初、3月6日でした。1931(昭和6)年に大日本連合婦人会が当時の皇后(香淳皇后)の誕生日、地久節を「母の日」としていたのですが、1949(同24)年ごろからアメリカにならって5月第2日曜になったのです。

 実は、「母の日」は世界各国で日にちがまちまちなのです。1年で一番早いのは2月第2日曜日のノルウェー。イギリスは復活祭の46日前から数えて第4日曜日(3月下旬~4月)、ネパールは「母の顔を見る日」として4月末~5月上旬の1日、ハンガリーは「女性の日」として5月第1日曜日、お隣韓国は5月8日に「父母の日」として祝います。フランスは5月最終日曜日。タイではシリキット国王妃の誕生日8月12日を母の日として、国民は母親や王妃ンへの尊敬や感謝の気持ちを表すために、王妃が生まれた金曜日の色「水色」の服を着たり、「水色」の旗を掲げて祝います。母親に贈る花はカーネーションではなくジャスミンだそうです。そして、1年で最も遅いのはインドネシアの12月22日。インドネシアでは1928年のこの日に第1回女性に関する会議が開かれたことからで、1959年にスカルノ大統領が定めたということです。母親は国、宗教に関係なく尊敬されているのですね。

 ところで、国連NGO「セーブ・ザ・チルドレン」がこのほど発表した「お母さんにやさしい国ランキング」で、今年、もっともやさしいと評価されたのはフィンランド。2位はスウェーデン、3位ノルウェーの順で、北欧諸国が上位をしめました。世界176か国を対象に「妊産婦死亡の生涯リスク」「5歳未満児の死亡率」「女性議員の割合」など5項目について総合的に評価してランキングにしたそうで、日本は昨年より一つ順位を下げて31位だったとのことです。経済大国、日本としてはもっと「お母さんにやさしい」努力を続け順位を上げたいものですね。

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