東京・竹橋のパレスサイドビル近くの集英社ビル前に、ちょこんと建っていた神田警察署神保町交番の建物が取り壊され、交番は約10㍍後ろの同ビル内に入ってオープンしました。セットバックした形の同交番前には御影石が敷かれ、白山通りの歩道が広くなったような感じで、よく前を通る人たちにとってはまた少し違った印象になっているのか、ツイッターなどでも情報交換が行われています。
同交番は、神田神保町をはじめ、神田錦町、神田駿河台、神田小川町、猿楽町、一ツ橋2丁目地区の古本屋街、出版、印刷業者、スポーツ店街などを受け持ち範囲として、警察官が24時間常駐して地区の安全を担うとともに地域に密着して道案内などの業務も行っています。
神田警察署によりますと、同交番前を通る白山通りは道路幅が拡張される都市計画になっており、1990年に集英社ビルがセットバックして竣工した際に同ビルに入る予定になっていたそうです。このため、同ビル内に交番のスペースだけ確保されていましたが、交通関係の詰所などとして使われ、ビルの前にあった2階建ての交番は仮交番として長い間そのままの状態で運営されていたそうです。したがって同警察署にとっては「もともと計画にあった本来の場所に移った」というわけです。新しい交番は同ビルの北端の1~3階の一画を使い、これまでの交番より事務所スペースなどが広くなったそうです。
歩道が広がったようになったのを機に白山通りの拡幅計画が動き出すのかと思われますが、この地区を管轄する東京都第1建設局は「拡幅については2015(平成27)年度までに着手するかどうかを決定する路線に入っていますが、実際に計画が動き出すかどうかは何とも言えません」と話しています。