2013

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ぶらパレス 詰め上がりの形が美しい

 パレスサイドビルから徒歩5分、区立千代田図書館(千代田区九段南1-2-1、区役所9階)の「としょかんのこしょてんVOL.59 江戸幕府の碁打ち将棋指しから庶民のゲームへの道程」は将棋の展示が本日28日で終わり、29日から囲碁の展示です(2月25日まで、第4日曜休館)。

 将棋の展示品の中に面白いのがありました。「将棋イロハ字図」(丸山正為著、将棋月報社、B6判和装曲詰集、昭和2年=1927年)本で、出品したアカシヤ書店(千代田区神田神保町1-8)のリストに価格1万円とあります。詰将棋の本ですが、曲詰(きょくづめ)の古典ともいうべきものだそうです。曲詰とは初めの駒の配置や詰上がりの形に、文字や図形など意味を持たせる遊び。初形曲詰(最初の配置が意味を持つ)、あぶり出し(詰上がりが意味を持つ)、立体曲詰(初形・詰上がり共に意味を持つ)の3種類に分かれます。

 実際にどんなものかは、写真を見てください。㊤の詰上がりはきれいな「イ」の文字、㊦は初形(先手の持ち駒なし)。同書に収録されたあぶり出しです。5六香打ちまで23手詰。「詰将棋五十音図」というサイト(http://park.geocities.jp/aburida_c/index.html)にこの種の曲詰がいっぱい出ています。イロハなど1文字ごとにページがあり、この作品は、「『将棋イロハ字図』は、いろは四十八文字+京まで全てを、初形曲詰とあぶり出しのセットで完成させた驚異の作品集」との説明付きで、「イ」の1番目に紹介されています。「古今短編詰将棋名作選」というサイトも、丸山正為の作品を紹介しています(http://bcaweb.bai.ne.jp/sokikai/1_cover/046.html)。

 全日本詰将棋連盟(サイトはhttp://park6.wakwak.com/~k-oohasi/zentumeren/)という組織が活動しているほか、いろいろなサイトや本もあります。「古今詰将棋作家名鑑 四百人一局集」という究極の詰将棋本も製作され、一部はサイト(http://toybox.tea-nifty.com/memo/2011/07/post-7183.html)で読めますが、いろんな力作を、それを考えた人の紹介付きで載せていて、将棋の奥深さを改めて感じます。

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