いまやパレスサイドビルの初夏の風物詩となった地下1階アーケード吹き抜け部分の鯉のぼり飾り。ビル内の飲食店、商店の有志で組織する名店会が実施しているものですが、鯉のぼり飾りも5月2日限りとなりました。
展示されている鯉のぼりは以前にもご紹介しましたが、岐阜県郡上八幡に430年前から伝わる郡上本染めで染め上げた味わい深いものです。パレスサイドビルでの郡上本染めの鯉のぼり展示については制作した渡辺染物店のホームページ(http://www8.ocn.ne.jp/~gujozome/index1.html)にも紹介されています。
ところで、名店会は鯉のぼり飾りの最終イベントとして5月1、2日(火、水)の両日午前11時半からビル地下1階の中央コンコースで紫色の花ショウブ各500本を訪れる人たちにプレゼントします。
5月5日の端午の節句には菖蒲(ショウブ)がつきもので、この日は菖蒲の葉などをお風呂に入れた菖蒲湯に入って無病息災を願います。菖蒲湯に入れる菖蒲と今回プレゼントされる花ショウブとは全く違った違う種類なのだそうです。
菖蒲湯のショウブはサトイモ科で、根や葉は芳しい匂いがあり、薬草としても使われていました。花は茎元に付きますが、花ショウブのような美しさはなくほとんど目立ちません。一方、花ショウブは「いずれアヤメかカキツバタ」といわれるアヤメ科なのです。アヤメは乾いたところで育ちますが、花ショウブとカキツバタは水分の多いところや湿地帯に生えています。
漢字で菖蒲と書くとショウブともアヤメとも読み、葉っぱの形もよく似ていることからアヤメ、花ショウブ、ショウブは混同しがちですが、ビル名店会からプレゼントされるのは花ショウブなので、お風呂でなく、花瓶に入れて鑑賞してください。