2012

24

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鈴懸の木

パレスサイドビル東側を走る白山通りの一ツ橋から神保町交差点にかけての歩道脇に植えられているスズカケノキがやっと若葉を広げ始めました。いつもなら今月上旬にはボール状に集まった黄緑色の花が咲くのですが、今年は花を見ることができるのはまだ先になりそうです。
 秋になるとゴルフボール大の実が多く垂れ下がりますが、その実が山伏の着る「篠懸(すずかけ)」についている房に似ていることからその名がついたといわれています。
 別名プラタナス。ボダイジュ、ニレ、トチノキ(マロニエ)、ポプラとともに世界5大並木樹に数えられているかと思えば、日本ではイチョウ、ヤナギとともに3大街路樹にもなっています。それだけ道路ではなじみの木になっているということでしょう。
 プラタナスというと「プラタナスの枯葉舞う 冬の道で~」(はしだのりひことシューベルツ『風』)とか「あなたの肩先に ひらひらこぼれてる プラタナスの枯葉~」(ザ・ランチャーズ『真冬の帰り道』)などと唄われたように寒い季節をイメージしてしまいそうです。
しかし、スズカケノキ(鈴懸の木)というと年配の方はよくご存じ、ハワイ出身の灰田勝彦が「友と語らん 鈴懸の径~」『鈴懸の径』と歌ったように戦前に作られた哀愁はあっても寒さはそれほど感じません。この曲はのちにジャズ風にアレンジされ、鈴木章治のクラリネット演奏でもおなじみになりました。
『鈴懸の径』は「通いなれたる 学校(まなびや)の街~」と続きます。歌の舞台は立教大学だそうですが、パレスサイドビル近くには共立女子学園など学校も多く、この地区の街路樹としてはぴったりではないでしょうか。
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